【べらぼう4話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!1月26日放送(2025年大河)

【べらぼう4話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!1月26日放送(2025年大河) るるプレス
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2025年NHK大河ドラマ「べらぼう」の第4話(1月26日放送)ネタバレ&あらすじ読みやすい吹き出し形式で記載します!

鱗形屋 孫兵衛

ふっふっふ…
私が一枚上手かな?

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目次

べらぼう4話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:賢丸の養子入りの話

【べらぼう4話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!1月26日放送(2025年大河) るるプレス

安永三(一七七四)年秋、田安家当主の田安治察(はるあき)が死去しました。

病弱ではありましたが、あまりにも突然の死です。

治察の弟の賢丸(まさまる)は田安家を守るべく、白河松平家への養子入りを断ることを決意します。

田安 賢丸

私がお家を守らなければ…!

そこで老中の松平武元に協力を頼むことにします。

武元は大奥総取締の高岳に将軍、徳川家治への口添えを依頼しました。

この結果、家治は賢丸の養子入りの件を預かる田沼意次に、白河松平家へ断りを入れるよう命じました。

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養子の件が持ち上がった際に家治は、子がいない治察が死去した場合は、賢丸を田安家に呼び戻してよいと約束しており、意次は内心不服ながらも将軍の命に従うと答えたのでした。

賢丸は爺から聞かされます。

そもそもこの養子の話は、田沼意次が賄賂欲しさに強引にまとめたものであって、上様を手玉に取り己の思うがままにことを動かしているのだと。

田安 賢丸

…足軽上りが、徳川の者を手玉に取るだと。
付けあがるにもほどがあろう!

賢丸(まさまる)…のちの松平定信が意次の政敵として立ちはだかるのは、もう少し先の話です。

意次は何かいい策はないかと考えていました。

田沼 意次

意知。幕府が田安に与えておる知行を知っておるか?

田沼 意知(意次の息子)

確か十万石

田沼 意次

そう十万石、十万両が毎年毎年、無益に消えておるということだ
お血筋が途絶えるというまさかの折に備えるため「だけ」に
家を3つも養うなど無駄の極みだ

田沼 意知(意次の息子)

幕府は倹約令をしいております。
御三卿までをも倹約しようとする父上は
「忠義」者の極みといえるかもしれませんな

いらだっている父に反して、この息子は冷静かつ従順です。

意次はふっと笑みをこぼします。

田沼 意次

我が家の後取りは頼もしいことよ
よし、意知、やるぞ

べらぼう4話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:錦絵の作成

蔦屋重三郎は女郎屋や引手茶屋の主人である吉原の親父たちが集まる会で、女郎たちの錦絵を作ることを持ちかけられます。

親父たちは錦絵を「一日千本」に続く集客の手段にしようと考えており、費用も用意すると言うのです。

蔦重

そりゃぁありがてぇ。
よしっ、引き受けた!

「あんたわっちらにどれだけ入銀させりゃあ済むのさ」

「こちとら、あんたがなんかする度に都合してばっかいられないってんだよ!」

常磐木、志津山、玉川、菊、勝山、嬉野、みな花魁にあるまじき阿修羅の形相です。

相棒の唐丸はいつものごとく道連れ、花の井と松の井は親父と女将の目につかないよう辺りを見張っています。

「わっちらはねぇ、旦那に頼まなきゃいけないものが山ほどあんだよ。
着物、小間物、布団に家具調度。揚代二倍の紋日の支度」

紋日とは五節句など市井の行事に加え、吉原独得の行事を加えた祝日です。

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紋日に客のつかない女郎は倍になる場代を自分で払わなければならない決まりで、なんとしても馴染み客に来てもらわねばならないのです。

「あんたの人銀までいちいち面倒見てられないって話なんだよ!」

ほかの見世の女郎たちは、松葉屋の二人に権高な会釈をくれて帰っていきました。

花魁たちの気位の高さときたら富士の御山もビックリです。

蔦重

……花魁、俺や話がまったく見えねぇんだけど

花の井によると、次は蔦重が錦絵を出すから入しろと親父たちから話があったといいます。

花の井

しかも此度は一人五両!

蔦重

五両?五両なんてかかんねぇぞ!

花の井

自分たちが中抜きする分も入ってるってことだろ

花の井は、さもありなん、といった顔です。

花の井

とにかく、女郎は打ち出の小槌ではありんせん。
やるならやるで、わっちらにお鉢が回ってこないような工面の手を考えておくんなんし

しっかり釘を刺され、錦絵に着手するまえから蔦重は途方に暮れてしまいました。

べらぼう4話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:だから忘八

次郎兵衛(蔦重の義理の兄)

……そりゃお前が腹くくって借金するしかねぇんじゃねえの?ドーンと売り上げて返す

蔦屋の軒先で蕎麦を食べながら、次郎兵衛は簡単に言ってくれます。

蔦重

借金はなぁ……

と気重なため息をつく蔦重に、唐丸が不思議そうに聞きます。

唐丸

花魁たち五両くらい出せないの?
だって、花魁って一晩十両、もっと稼ぐんだよね

蔦重

そりゃ客の支払う値さ。
そっから食い物、酒、芸者、師匠方、茶屋の手引き代、見世の取り分を引かれたら花魁にはたいして残らねぇ。
で、それもそのまま見世にしてる借金の返済に持ってかれんのさ

唐丸

え!花魁って見世に借金あるの?

蔦重

さっき言ってたろ。着物、小間物、布団に家具調度、旦那に頼むって。あれ頼めなかったら見世に借金して自前になんだよ。
飯代風呂代髪結代も付けられるし。
恐っていんだろ?
あれの着物、小遣い、稽古事、一人前のお披露目まで一切合切、花魁が工面するしきたりでよ

次郎兵衛(蔦重の義理の兄)

稼いでも稼いでも金が出ていくのが花魁さ

と次郎兵衛。

原則は「年季十年、二十七歳まで」だが、年季明けまでキッチリつとめても借金が残っている女郎などザラで、朝顔のように最下層の河岸見世などで働かざるをえなくなります。

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唐丸は

唐丸

地獄のようだね、女郎屋の仕組みって

と気の毒そうにため息をつきます。

蔦重

まあ、だから忘八ってんだよ

女郎から風呂番まで多くの奉公人を抱え、毎夜さまざまな客に対応します。

女郎屋主人は優れた経営管理能力を備えながら、女郎の青血を絞り取る冷酷非情さを持ち合わせていなければ務まらない商売なのでありました。

べらぼう4話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:鱗形屋の本心

その日、蔦重は仕入れのため大伝馬町の鱗形屋に来ていました。

鱗形屋は蔦重を見るとパッと明るい顔になり

鱗形屋 孫兵衛

おう、見たぜ『一日千本』

とニヤリとします。

蔦重

あ!ご覧になって。こりゃお恥ずかしい

鱗形屋 孫兵衛

いやいや見上げたもんだよ屋根屋の種。
評判もよかったそうじゃねえか。
…しかしま、俺にも一言欲しかったな

顔は笑っているが、少々機嫌を損ねてしまったようです。

蔦重

…これはすいません。
吉原の内々の招物ですし、ご相談するまでもないものかと

鱗形屋 孫兵衛

遠慮しねぇで言ってくれよ。
力になれることもあると思うし

蔦重

…じゃあ、あの。錦絵をタダで作る手ってな、ねぇもんですかね。
吉原で女郎の絵を作ろうってなってんですが、金がどうにも

鱗形屋 孫兵衛

んなもん女郎から入銀させればいいんじゃねぇか?

蔦重

…それはできれば避けてぇんですよ

鱗形屋 孫兵衛

となると、俺がおめぇにやれんのはてめえの金玉くれえだねぇ

江戸っ子らしい冗談に蔦重は噴き出し、

蔦重

いや、忘れてください

と荷造りに戻りました。

形屋の顔からスッと笑みが消え、観察するような目を蔦重に向けました。

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『一目千本』で特筆すべきは、通人の間で流行している挿花を題材にした目のつけ所です。

繊細で優美な北尾重政の画と相まって、職で格調高い吉原を演出しています。

吉原の貸本屋にしては見所があると思ってはいたが……ぐんぐん伸びるという蔦の芽は、早いうち摘むに限る。。。

べらぼう4話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:源内は天下一の才

帰り道、蔦重が思案しながら歩いていると、後ろから

平賀 源内

蔦重じゃねえか

と声をかけられました。

平賀源内です。

炭売りの時とは違い、きちんとした装いで腰には刀も帯びています。

蔦重

源内先生!どうしたんですか!
今日は見るからに平賀源内じゃねえですか!

平賀 源内

ちょいと本屋に用事があったからよ

夜見世までまだ間があるので、源内についていくことにしました。

隅田川に架かる両国橋の西詰にある広小路を連れだって歩く。防火用の空き地として設けられた両国広小路には見世物小屋や水茶屋などが立ち並び、屋台や物売りのほか、大道芸人も多く集まっていました。

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裸で踊る願人坊主、手品を披露する芥子の助、「角力とろん」や高野行人。多様な芸に蔦重はつい目を取られてしまいます。

源内はこのへんに住んでいるのでしょうか。

平賀 源内

いや。ここんとこはほとんど山だからよ。
こっちにいる時は湯島、新之助んとこに厄介になってることが多いかね。
あ、そうだこれ読んだか?俺の新しいの

と懐から本を取り出します。

蔦重

『快屈論』!読んでねぇわけがありますかね

『放屈論』は屁を自在に操る曲屈芸人・花咲男の見聞記で、貸本でも奪い合いの大人気。

読んだ者はみな花咲男の屁っこき芸を見てみたいと口を揃えます。

ふいに源内が足を止め

平賀 源内

それ、ここよ

と近くの見世物小屋を指差します。

蔦重

おおっ!ほんとだ!花咲男!

『花咲男』と書かれた幟の下に人々が列をなしています。

押すな押すなの大盛況です。

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鳥重が源内に目を戻すと、心ここにあらずといったふうに一人の女を目で追っています。

兎の尻尾のような髷を結ったその女は、やがて人混みに消えていきました。

蔦重

お知り合いで?

平賀 源内

いや、あ、路考髷まだいんなって

路考というのは二代目瀬川菊之丞の俳号、今のニックネームのようなものです。

蔦重

菊之丞さんが舞台でやって、若い娘が飛びついたんでしたっけ

平賀 源内

おうよ。路考、路考結び、あいつのやるこたなんでも流行ってよう、路考茶色の着物もよ。
あれで具服屋は大儲けしたんだ。

化粧、髪型、衣装。江戸の流行を作っているのは歌舞伎役者と吉原の女郎たちで、江戸っ子たちはこぞって真似をします。

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役者と女郎は呉服屋にとって最大の得意先です。

蔦重

………これだ!!

蔦重はハタと立ち止まりました。

蔦重

すいません。俺ちょいと。また!
あ!先生、あなた様、やっぱ、天下一の才です!

吉原方面へ駆けだしながら源内に両手を合わせて拝み、風のように去っていきます。

まあねぇ、と源内は独り言の相づちを打ち、なぜか人待ち顔でその場に残りました。

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しばらくすると、浪人笠をかぶった若い男が源内の前に現れました。

平賀 源内

…これはこれは、意知様自らとは

田沼 意知(意次の息子)

この手のことは、知る者は少なければ少ないほど良いと父が申しておりました

意知がおもむろに風呂敷包みを差し出します。

源内は企み顔でニヤリとするのでした。

べらぼう4話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:親父たちを頼る

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具服屋に入銀させて、女郎の錦絵を出す。

蔦重は親父たちに集まってもらい、源内の話から閃いたこの妙案を自信満々で披露しました。

蔦重

絵にする女郎に呉服屋の売り込みたい着物を着させるんです。
そうすれば、呉服屋の着物の売り込みにもなる。
だったらこの際、具服屋から入銀をさせ、吉原はビター文払わねえ、この形で作っちまえないかって話です

一も二もなく賛成すると思っていたのに、親父たちは渋い顔で膝を突き合わせ、何やらゴソゴソと相談を始めました。

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少しして大文字屋が顔だけ蔦重に振り返り

大文字屋カボチャ

おい、錦絵作るのに、一枚ざっと何両だったっけ?

と聞きます。

蔦重

絵師、彫、摺込みで、絵柄一枚あたり一、二両で二百枚は摺れます

再びゴソゴソと話し合う親父たち。

やがて話がついたらしく、大文字屋が蔦重に向き直りました。

大文字屋カボチャ

重三!じゃ具服屋の座敷があったら声かけてやっから、
お前、話つけて回れ

蔦重

え?お、俺が話つけるんですかい?

大文字屋カボチャ

てめぇ、俺らにこれ以上働けってのかよ!

思わず

蔦重

いつ働いたんだよ

とボソリ。

大文字屋カボチャ

あぁ?

地獄耳の大文字屋が目を剥きます。

蔦重

いえ、俺がやります!やらせてもらいますぜ!

もはや条件反射です。

吉原のためと自分に言い聞かせ、蔦重は翌日から呉服屋が訪れる吉原じゅうの座敷を飛び回りました。

さて、ここに平沢常富なる藩士がいます。

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秋田藩の江戸留守居役で、若い頃から吉原通いを重ね、自ら「宝暦の色男」を名乗るまぁまぁべらぼうなこの男。

のちに蔦重と深い関わりを持つことになるのですが、今はまだお互い顔も知らぬ間柄、今夜も駿河屋の前ですれ違いましたが、平沢は目当ての女郎屋へ、思案に暮れる蔦重の目は地面の少し先を見つめていました。

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蔦重がふと顔を上げると、駿河屋が店仕舞いをしています。

立ち止まってじいっと見つめていると、駿河屋が気づいて怪訝な顔をしました。

蔦重

…あの、親父様。頼ってもよいですか

返事がないので承諾と取ります。

蔦重

具服屋が乗ってきてくんないんでさ。
大店からすりゃ、三両なんて屈みたいな話だと思うんで
すが

駿河屋市右衛門(蔦重の義理の父)

名の通った女郎はいねぇからじゃねえか。
菊之丞だから流行るんであって、どこの誰か分かんねぇ女郎に着物着せてもな

目から鱗であります。

湯女から最高位の称号であった太夫に登り詰めた伝説の遊女、勝山とはいかないまでも、残念ながら今の吉原に名の知れた女郎はいません。

駿河屋市右衛門(蔦重の義理の父)

お前に名がねえのもな。
吉原のケチな招物屋がまともな錦絵をあげてくるなんて思うか?

蔦重

あめぇってことですね。
俺あ、まだまだ……

べらぼう4話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:西村屋の登場

蔦重がガックリ肩を落とした時、「もし!」と声をかけてくる者がいました。

蔦重

西村屋の旦那様!

西村屋与八。

鱗形屋と同じ地本問屋で、錦絵で有名な遣り手の板元です。

西村屋

おや、あたしのことは知ってたかい?

蔦重

西村屋を知らない貸本屋がありますかね!
手代の忠七さんにはいつも世話になっております!

蔦屋でも、わずかだが仕入れをさせてもらっていた。

西村屋

大文字屋で錦絵の話を耳にしてね。一枚噛ませてもらえないかと思ってさ

蔦重の喉がゴクリと鳴ります。

蔦重

噛む、と、おっしゃいますと?

西村屋

お前さん、錦絵はどのように捌くつもりだい?

蔦重

呉服屋の店先と吉原の内でと考えておりますが

西村屋

そこにあたしらも加えてみるってのはどうだい?
望むならほかの本屋との取引も取り計らうこともできるよ。
ちょいと聞いただけだけど、これは諦めるには惜しい話だよ

蔦重

…ぜひ。ぜひ、お願いします!

降って湧いたような話に蔦重は舞い上がります。

西村屋の参加は効果絶大で、具屋たちは五両に値を上げたにもかかわらず入銀を快諾。

あっという間に話がまとまったのでありました。

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さらに西村屋の計らいで、絵師は美人絵を得意とする儀田龍斎に決まりました。

西村屋

ところで蔦重、板元印は『蔦屋重三郎』でいくのかい?

蔦重

板元印?

と首をひねる蔦重に、西村屋は錦絵を一枚手に取り、自らの印章を示しました。

板元印は誰が出版したのかを示すためのもので、西村屋の場合は「永寿堂」の堂号と山形に三つ巴紋の意匠が入っています。

蔦重

良い印ですねぇ。洒落ているのに風格もあって

西村屋

この際、お前さんも板元印を考えてみてはどうだい?
これだけの錦絵を出しや、もうお前さんは立派な板元だよ

蔦重

そっか。俺、板元ですか…

改めて口にすると、じわじわと喜びが湧き上がってきました。

唐丸

……これに色や模様がつくんだねぇ

蔦重が持ち帰った磯田湖龍斎の下絵を並べ、唐丸はうっとりとそれを眺めています。

蔦重

んじゃ、ちょいと店番頼むな。
夜見世には間に合うように帰れると思うから

出かける仕度をしながら声をかけるも、唐丸は絵に目を奪われたまま、こっちを見もしません。

蔦重

絵、そこのそれに戻しといてくれよ

と下絵を入れてきた布の袋を指します。

やはり返事はなく、丸は絵に魂まで持っていかれた体であるのでした。。。

べらぼう4話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:源内が付けた堂号

【べらぼう4話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!1月26日放送(2025年大河) るるプレス

吉原から湯島まではほんの一里、蔦重は半刻足らずで源内が居候している新之助の長屋に到着しました。

どうも新之助は武家の家筋のようです。

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なぜ炭売りをしながら長屋暮らしなぞしているのでしょうか。

ただの酔狂とも思えませんが……。

平賀 源内

んじゃ、その子には絵でもやらせてみたらどうだ?

唐丸のことを聞いた源内はそう言います。

蔦重

源内先生、絵もやるんですか?

平賀 源内

あー!どこいったかなぁー!
確かここらへんにあったんだけど。
あった!

源内がわざと声を張り上げて一冊の本を蔦重に渡します。

蔦重

「解体新書」!
これ、めちゃくちゃ高いし買えないやつじゃ!

平賀 源内

もらったのよ
これ描いたやつに絵を教えたの俺だから

自慢げな源内です。

平賀 源内

で、今日は何用よ

蔦重

へぇ、実は今度錦絵を出すことになったんですが

平賀 源内

おぉっ
てぇしたもんじゃねぇか!

蔦重

おかげさまで。
で、ひとつ、俺の版元としての名前を考えてくれませんか

平賀 源内

堂号ってことかい?
堂号、堂号ね…

蔦重

………源内先生?

居眠りしているのかと思いきや、源内はパッと目を見開き、やにわに筆をつかみました。

紙片に書かれた名前をためつすがめつ蔦屋に戻ってくると、次郎兵衛と唐丸が客の対応で大わらわになっていました。

べらぼう4話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:絵の天才?

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湖龍斎が描いた見事な下絵を蔦重が布袋に入れて蔦屋に置いておいたところ、次郎兵衛が敷物と間違えて花器の下に敷き、その花器を駿河屋の猫が倒したため、下絵が水びたしになってしまいました。

蔦重

ギャァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!

蔦重の絶叫が響き渡ります。

次郎兵衛(蔦重の義理の兄)

敷物だとおもったんだよ…

すると唐丸が、おずおずと言います。

唐丸

…蔦重、試しにおいらに直させてもらってもいい?

にじんだ下絵をじっと見て正確に線を写し取り、元の絵と同様の見事な下絵を描き上げたのです。

次郎兵衛(蔦重の義理の兄)

…なんと!
唐丸、絵を習っていたのか?!

唐丸

どうなんだろ…つくづく見てたから。
なんとなく覚えてて、それで

唐丸の返答は曖昧です。

その絵を見た蔦重は感極まって唐丸を抱きしめるのです。

蔦重

お前はとんでもねぇ絵師になる!いや、俺が当代一の絵師にしてやる!

唐丸

…おいら絵師になるの?
……うぅぅ涙

この言葉に唐丸は涙をこぼしたのでした。

蔦重

すまねぇ、勝手に決めつけて。
んなこと押し付けられたくねぇよな

唐丸

違うの。嬉しくて…
おいらそんなこと言われたの初めてだから

「初めて」。唐丸の言葉が引っかかる。二文字屋で唐丸が「こういうとこ慣れてる」と言った時と同じ違和感だ。

ともあれ、唐丸が下絵をすべて描き直し、上がってきた試し摺りの出来も申し分ありませんでした。

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西村屋と湖龍斎も仕上がりに満足し、唐丸のおかげで窮地を脱した蔦重はホッと胸を撫で下ろしたのでした。

べらぼう4話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:賢丸の怒り

田沼邸の一室。

厚い文書の中のある頁を確認していた意次は、感嘆のため息を溺らしました。

田沼 意次

これは。まるで初手からここにこうあったとしか思えぬ

「源内殿はいったいどうやってこのような細工を」

三浦も倍じられぬ、という顔です。

田沼 意知(意次の息子)

あまり詳しいことは教えてもらえませんでしたが、使う文字を文書の中からできるだけ拾い出し似せ、墨の色を合わせ、紙に圧を加えたりなどして馴染むようにしたと。

意知が説明します。

蔦重の目に触れぬよう、新之助が風呂敷にしまい込んでいたものだったのです。

「あの、しかし、賢丸様がこの文書をすでにお読みになってるなんてこたございませんか?」

改変に気づくのではと三浦が心配します。

しかし意次は余裕の笑みを浮かべて言いました。

田沼 意次

この吉宗公の文書は書庫より借り出したのだが、厚く埃を被っておってな。
「吉宗公、吉宗公」と崇め奉るが、実のところお手ずからの文書にすら目を通しておらぬと言うことよ。
皆もあの小僧もな

準備が整うと、意次はすぐさま行動に出ました。

江戸城の一室で、武元同席のもと賢丸と差し向かいます。

近くには稲葉正明も控えています。

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田沼 意次

田安、一橋の両家は継ぐ者がない仕儀となれば、そのまま当主を置かず、お家断絶とすること

賢丸は愕然としました。

意次に示された頁にはっきりとそう書いてあるのです。

田沼 意次

その昔、吉宗公が田安家・一橋家をお創りになったは、先代家重公のお体が心許なく、徳川の行く末を案じられてのこと。
しかし、このこと家重公にはおもしろうない。
ご機嫌を損ねられましてな。吉宗公自らが『あくまで一時の措置』と家重公にお話にいらしたことがあったのです。

しかし吉宗は孫の家治に英才教育を施し、家重の将軍就任中も大所として実権を握り続けたのでした。

「然様な出来事、それがしにはまったく覚えがござらぬが!」

異を唱える白眉毛、意次は冷ややかに見やります。

田沼 意次

すべて本丸での出来事。
西の丸にいらした右近将監様のお耳には入らなかったかと

武元はムッとして黙り込みます。

当時武元は吉宗の西の丸老中で、幕政には関与せず、西の丸に住む大御所や後継者の家政を総括していたのでした。

田沼 意次

念のためとこの度調べさせましたところ、斯様な文書が残されておったのでございます。
ちなみに賢丸様はこの文書をお手に取られたことは

田安 賢丸

近々見ねばと思うておった……

と心持ち顔を伏せます。

田沼 意次

実は上様もご存知なかったそうにございます。
しかしながら、上様としては『知らぬは己の落ち度」、賢丸様があくまで田安に戻ることをお望みであれば、約束は守ると仰せです。

田安 賢丸

……では

と安堵して顔を上げた賢丸に、意次が畳みかけます。

田沼 意次

あとは賢丸様次第です。
賢丸様は、心服してやまない吉宗公のお定めを蔑ろにしてでも田安家にお戻りになりますか?
ということにございます

賢丸の顔色が変わります。

返事は急ぎませぬからと、意次は稲葉を連れ悠々と去っていきました。

「あの者の言葉などお気になさらず!
上様もお構いないと仰せられるのですから、堂々とお戻りになればよろしうござる」

怒りで青ざめている賢丸を、武元が懸命に慰撫します。

田安 賢丸

けれど、然様なことをすれば後ろ指をさされよう。
賢丸は吉宗公吉宗公と申すくせに、己の都合で蔑ろにする二枚舌よと……。
とても、耐えられぬ……

賢丸の握った拳がぶるぶると震えだします。

田安 賢丸

手玉に取られるとはこういうことか。
つけ込まれ、追い込まれ……
なにゆえ、足軽上がりにここまで愚弄されねばならぬ!

叫ぶなり脇差に手をかけ、意次を追おうとします。

「堪えてくださいませ!賢丸様!どうか!どうか」

武元にすがりつかれ、賢丸はすんでのところで思いとどまります。

田安 賢丸

……今に見ておれ!田沼!

いつか必ず倍にして借りを返してやる。

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その目から、梅やし涙がぽたりと流れ落ちたのでした。

べらぼう4話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:鱗形屋の企み

蔦重は、錦絵に入った「耕書堂」の印を感慨深く見つめていました。

この堂号を考えてくれた源内は、蔦重にこう言いました。

平賀 源内

お前さんはさ、これから板元として、書をもって世を耕し、この日の本をもつともっと豊かな国にすんだよ。

それを聞いた蔦重がどれだけ感激したか、そしてどれほど気を引き締めたかー。

蔦重

では、行ってまいります!

次郎兵衛(蔦重の義理の兄)

行っといで!耕書堂!

次郎兵衛と唐丸に送り出され、錦絵の見本の入った包みを抱えた蔦重は意気揚々と大門を潜っていきました。

駿河屋の二階の座敷には、入した具服屋の主人たちと吉原の親父たちが顔を揃えていました。

蔦重も話の輪に加わって談笑します。

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あとは西村屋の到着を待つのみです。

間もなく西村屋が、続いてなぜか鱗形屋が、さらにもう一人、意外な人物が入ってきました。

驚いている蔦重に

西村屋

どうも、すまないね、急に

と西村屋が気まずそうに謝ります。

鱗形屋 孫兵衛

いきなりのお訪ね失礼いたします。
私、地本間屋の鱗形屋孫兵衛と申します

「同じく鶴屋喜右衛門にございます」

鶴屋は鱗形屋と並ぶ大きな板元です。

京都の書物問屋が本家というだけあって、童顔の喜右衛門ば物腹柔らか。

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具服屋仲間にも顔が売れているようで、親しく会釈など交わしています。

今回の錦絵とは無関係の二人が、なぜこの場に現れたのでしょうか。

鱗形屋 孫兵衛

皆様に少々ご相談したき儀がありお邪魔いたしました。
まずはどうぞお進めくださいませ

鱗形屋の「相談したき儀」とは……

蔦重は訝りながらも、とりあえず一同に向き直ります。

蔦重

では、皆様、お改めくださいませ

見本摺りが披露されると、一同は皆その美しさに感嘆しました。

「なんと鮮やかな!」

「花魁も美しうございますが、着物も斯様に見事に」

「これは人目を引きましょうな!」

等々、県服屋たちから賞賛の声があがります。

蔦重

お気に召していただき心の荷が降りました。
今後は「雛形若菜桃模様」と銘打ち、西村屋さんと共に作を連ねていくつもりにございます

雛形とは見本帳のことで、若菜の初模様とは正月に初めて着る着物のことです。

つまり女郎に新作の着物を着せたファッションカタログのようなものです。

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蔦重が挨拶を終えた、次の瞬間でした。

西村屋

皆様、今後はこの『雛形若菜』、
手前の一人の板元とさせていただけませんでしょうか!

西村屋の大声が響きました。

あまりに突飛な話で、蔦重と吉原の親父たちはあ然とします。

呉服屋一同は困惑して顔を見合わせています。

表情を変えないのは、鱗形屋と鶴屋の二人だけです。

西村屋

すまない。蔦重、私、『定』を軽く見てたんだよ!

西村屋は蔦重にガバッと頭を下げました。

なんの話だか、蔦重は混乱するばかりです。

蔦重

あの、おっしゃってる意味がよく

説明を求めると、満を持したように鱗形屋が口を開きました。

鱗形屋 孫兵衛

市中では、地本問屋の仲間のうちで認められた者しか『板元』はやってはならぬ『定』になっておってな

蔦重が鱗形屋の細見をしていることに関しては、「改」は良いが、「板元」つまり発行人となることはまかりならぬと、錦絵に入った「排書堂」の板元印に不快そうな眼差しを向けるのです。

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「改」はいいが「板元」は駄目。

蔦重も親父たちも今一つ仕組みが呑み込めません。

大文字屋カボチャ

じゃあ、じゃあ『一目千本』はどうなんだい!

松葉屋の親父

そうだ、あん時は何も言われなかったぞ!

騒ぎ立てる大文字屋たちに、今度は鶴屋が穏やかに説明します。

「あれは吉原の内での配り物でしょう。そのようなものはどうぞお好きにおやりください。ただその本を市中で本屋、絵草紙屋などで売り広めろと言われたら、それはできかねるんです」

蔦重

……私の作った本は、市中には売り広めができぬということですか?

まさかと思いつつ蔦重が問うと、鶴屋は「そうです」とあっさり肯定しました。

「私ども板元をやります地本問屋は、お互いの作った本や絵をお互いの店で売り合い、売り広めております。それは前もって認められている仲間の本屋だけで成り立っている。つまり、仲間のうちに入っていないあなたが板元となっているこの絵は扱うわけにはいかぬ、と、こういう理屈になるのでございます」

松葉屋の親父

けど、これには西村屋さんも入っているわけで。
西村屋さんは認められた仲間の内でいらっしゃいますよね?

西村屋

だから、その、手前一人なら売り広めができるということでね

西村屋も悔しそうで恨む気にはなれなかったが、話が見えてくると親父一同は次第にざわつき始めます。

具服屋たちの蔦重を見る目も心なしか冷たくなります。

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蔦重

……では、ではこれを機に、私をそのお仲間の内に認めてもらうことはできませぬか?
私はこれからも本屋をやっていきたいと思っておりますし!

蔦重は食い下がりましたが、仲間だけに限っているのは共倒れを防ぐためだと、鶴屋はまた蔦重の理解できないことを言います。

「本屋の数、本の数が増え過ぎてはどこの本も売れぬようになる。かつて江戸の地本は然様な苦境に陥ったことがあり、故にこの「定」ができたのです。そこはお分かりいただきたく」

蔦重

……では、あとから来た奴は決して『板元』にはなれねえってことになりませんか?

「はい。耕書堂さんが板元になることは、今後もまずございませんかと」

蔦重は絶句しました。

そんな理不尽があるもんか。

けれど喉がつかえて言葉が出てきません。

大文字屋カボチャ

ま、つまるところ、お前さえ手を引きや、みんな丸く収まるってこった

大文字屋は薄情にも蔦重を切り捨てました。

松葉屋やほかの女郎屋の親父たちもおんなじで、呉服屋連中は明らかにホッとしています。

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こいつらも忘八とご同類、人でなしの金の亡者だ。

蔦重

……ふざけんじゃねえ!やったのみんな俺じゃねえか!
考えたのも走り回ったのも!
その俺が、なんで俺だけ外れなきゃいけねえんです?
そんなおかしな話ありますかい!

駿河屋市右衛門(蔦重の義理の父)

吉原のためだ

この騒動を、そして蔦重を黙って見守っていた駿河屋が初めて口を開きます。

駿河屋市右衛門(蔦重の義理の父)

錦絵が広く出回ることが、吉原のためだ

それを言われたら、蔦重はもう黙るしかありません。

グッと拳を握り、歯を食いしばって頭を下げます。

蔦重

皆様、吉原のため、どうか良いものに仕上げてくだせぇ!……では!

蔦重は立ち上がって座敷を出ました。

腹が立って腹が立って悔し涙も出やしません。

蔦重

何が吉原のためだよ……忘八が。
手のひら返しやがって……
よってたかって梯子外しやがって…やってられっか
…やってられっか、べらぼうめっ!

蔦重は怒りに任せてズンズンと大門を出ていったのでした。

べらぼう4話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:祝杯

その晩、鱗形屋と西村屋はひそかに火鉢を囲んで祝杯を上げていました。

鱗形屋 孫兵衛

ふっふっふ…
うまくいきましたな。。。

すべては、蔦重を利用するための鱗形屋と西村屋の企てだったのです。

西村屋

いやほんとさ、声をかけられたときはここまでうまくいくとは思わなかったよ

西村屋もほくほく顔です。

鱗形屋の懐にも西村屋から謝礼金が転がり込む手はずとなっています。

西村屋

けど鱗形屋さんはこの先、蔦重をどうするつもりなんだい?
あんなに怒らせちまって

鱗形屋 孫兵衛

俺はさ、あいつごと吉原を丸抱えにしたいのよ

鱗形屋は目端のきく貸本屋をそれなりに可愛がってきたが、いつしかそれは暗い執念に代わってきていました。

自分にはない才能への嫉妬なのか恐れなのか…。

べらぼう次回放送

次回のべらぼうネタバレ第5話はこちら

【べらぼう5話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!2月2日放送(2025年大河)

第3話 | 第5話

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べらぼうのネタバレとあらすじ:一覧

2025年1月

2025年2月

べらぼう4話:筆者の見解

見返りさん

放送後に記載いたします~!

大河ドラマ べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~ 蔦屋重三郎とその時代 (TJMOOK) [ 鈴木 俊幸 ]

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