【べらぼう2話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!1月12日放送(2025年大河)

【べらぼう2話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!1月12日放送(2025年大河) るるプレス
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2025年NHK大河ドラマ「べらぼう」の第2話(1月12日放送)のネタバレとあらすじ読みやすい吹き出し形式で記載します!

蔦重

さてさてどうなる~!

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目次

べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:吉原細見の「序」

蔦屋重三郎は吉原を立て直すための策を唐丸に語りました。

目をつけたのは、年に二度発行される吉原細見の「序」の部分です。

唐丸

細見を使って客を呼ぶの?

蔦重

このままじゃ河岸は立ち直れねぇ。
けど、親父たちも動いてくんねぇ。
俺一人で何か打てる手があるとすりゃ、これしかねぇと思うんだよ

桶伏せにされても、吉原復活への蔦重の熱意は消えません。

吉原細見とは
現代風に言うと「吉原ガイドブック」で、年に二度、正月と七月に発行されます。

唐丸

蔦重、まだ懲りてないの?!

蔦重

仕方ねぇだろ
俺が言っても誰も動いてくんねぇんだから

唐丸

蔦重って……
やっぱり男前!!

ただし、今後はひそかに事を運ぼうと決めていた蔦重です。

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と、そこへ蔦重の義理の兄の次郎兵衛が通りかかります。

次郎兵衛(蔦重の義理の兄)

男前って何がだい?

唐丸

蔦重が!
いい塩梅に結えたってことです!

次郎兵衛(蔦重の義理の兄)

お前、器用だねぇ
じゃ、俺ぁ花の会に行ってくっから!

次郎兵衛がいそいそと出かけていくと、唐丸はニヤリとしました。

唐丸

ばれないようにやんないとね!

蔦重

わかってんな、お前

唐丸が細見の話をするのではないかと心配した蔦重でしたが、この相棒は抜け目がありません。

唐丸

けど、蔦重
細見使って客を呼ぶってどうするの?
たくさん売るってこと?

蔦重

たくさんも売りてぇが、
これ見たやつがもれなく吉原に来るようにしてぇのよ

蔦重は細見をぺらぺらとめくりながら話します。

蔦重

これに載っているのは吉原の絵図、引手茶屋、女郎屋、
女郎の名画、芸者の名前、まぁそんなもんだけど
ここの初めにな「序」ってのがあんだよ。
ここはまぁ何書いてもいいんで、ここをうまく使って
「いっちょ吉原に繰り出してみっか!」
って思わせてぇのよ

唐丸

…けど、蔦重は売ってるだけだよね
作ってるのは本屋さんだよね

蔦重

あぁ、けどこれ作ってる鱗の旦那とは付き合いはあるし

鱗の旦那とは、江戸で代々続く地本問屋の鱗形屋孫兵衛のことです。

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地本問屋とは、江戸で作られた浮世絵などの本を出版販売する版元のことです。

べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:花の井に一目ぼれ

【べらぼう2話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!1月12日放送(2025年大河) るるプレス

この日、長谷川平蔵が取り巻きを連れて蔦屋を訪れました。

長谷川平蔵(鬼平)

来たぜ

蔦重

いやぁ、張り込まれましたね!
皆さまずいぶんと男前に!

長谷川平蔵(鬼平)

花の井は「通」な装いに弱いって聞かされちゃぁな

花魁道中でひと目ぼれした花の井との、初めての対面の日です。

蔦重

さすがは長谷川さま!
いやぁ花の井花魁はなんせ気が強くって
好みじゃねぇ客は容赦なく振りつけますんで

柳会の日は顔合わせ程度で、花魁は口も利かないのが吉原のしきたりです。

長谷川平蔵(鬼平)

ふん、花魁の「張り」ってやつだな

蔦重

今日は初会にございますから、花魁は一言も口を利かねぇ
しきたりですが、その花魁がひとときでも笑顔を見せれば、
落ちたも同じとお考えになってよろしいかと。

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長谷川平蔵(鬼平)

花魁はどうしたら笑顔を見せるんだ

蔦重

そこは長谷川様のオトコの見せ所で!

長谷川平蔵(鬼平)

お前、幼馴染なんだろ!
何か知ってんだろ!花魁の好みを!

そこは言っちゃぁ私が叱られますんで…と渋った様子を見せていた蔦重でしたが、内心でほくそ笑みつつ切り出します。

蔦重

長谷川様は立派なお方だ!
花魁が間違いなく落ちるツボをお教えしましょう!

長谷川平蔵(鬼平)

ゴクリ。。

べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:紙花

【べらぼう2話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!1月12日放送(2025年大河) るるプレス

女郎屋はすべて二階建てで、中庭を取り囲むようにして建てられています。

松葉屋のような大見世は当然ながら規模が大きく、紅競格子の壮麗な建物は随所に贅が尽くされていました。

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一階は張見世と、女郎屋の主人とその家族や下級女郎、奉公人たちの生活の場で、宴会用の座敷や高級女郎の部屋はすべて二階にありました。

客は、星敷きの広間に設けられた幅の広い階段を登って二階へ案内されます。

初会の客はまず引付座敷と呼ばれる部屋に通されて宴席を張り、目当ての女郎と初対面して盃を交わすのですが、上座に座った花の井はいかにも退屈そうです。

花の井

ふわぁ…ぁ

あくびまでする始末です。

顔合わせだけとはいえ、花の井は遠く離れて斜めに座り、平蔵のほうを一瞥すらしません。

この様子じゃ、とても笑顔など見られそうにはありません…。

「おいおい!花魁もなんかやれよ」

調子に乗って花の井にちょっかいを出した下っ端の催太を、平蔵が思いっきりぶっ飛ばします。

長谷川平蔵(鬼平)

初会は花魁は口利かねぇんだよ!野暮なことすんじゃねぇ!

平蔵が盗み見ると、花の井は相変わらずつまらなそうにしています。

平蔵の焦りを知ってか知らずか、あくびまで。

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馴染みと認められる三回目で床入りと聞くが、この調子では果たしていつになることやら…。

花の井は目の端で平蔵の様子を見て取り、かたわらのさくらに何やら耳打ちしました。

「花魁はお疲れしんした。先に失礼しても良いかと申しておりんす」

平蔵はうろたえました。

長谷川平蔵(鬼平)

(どうすれば花魁に気に入ってもらえるのか。そうだ、蔦重は確か…。)

蔦重

花魁の好みってなぁ、江戸っ子で。
とかく向こう見ずで威勢のいい男で。
か一番深くなった馴染みは、初会から紙花を撒いてみせるようなお方でした!

長谷川平蔵(鬼平)

あいや待て!花魁!

花の井

一丁上がり。

花の井はうつむき加減でニヤリとしました。

平蔵は盛大に紙花をまき始め、松葉屋が大いに盛り上がりを見せます。

長谷川平蔵(鬼平)

ほら、みんな受け取れぇ
紙花じゃぁ!

紙花とは
今でいうチップのことで、現金の代わりに使われて、1枚2万円前後。
新造やかむろ、芸者なども集まってきて我先にと紙花を拾います。

平蔵は蔦重から、花の井は「向こう見ずで威勢のいい男が好み」だと吹き込まれていたのでした。

蔦重

確かいちばん深くなったなじみは初会から紙花をまいてみせるようなお方でした…!

蔦重の言葉を真に受けて平蔵は大枚をはたいたのです。

平蔵がちらっと花の井を見ると、花の井は嫣然と微笑んでいます。

花の井

ふふ…

花の井がほほえむのを見て、平蔵の胸は高鳴りました。

長谷川平蔵(鬼平)

皆のもの、受け取れ~!!

向こう見ずに威勢よく、平蔵は階下へも紙花を撒いて撒いて撒きまくったのでした。

蔦重

そんなに撒いたのか。紙花

翌日、貸本商売にきた蔦重は、花の井から平蔵の話を聞きました。

花の井に因果を含めた張本人である蔦重も、ちっとばかし気が引けてしまうほどの大盤振る舞いです。

蔦重

あれ、馴染みになるまで金もつのかねぇ

二回目で初会と同じ女郎を指名することを「裏を返す」と言いますが、そこでもまた祝儀が必要になり、馴染みになればなったで女郎に床花という高額な祝儀を与えなければならないのです。

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べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:歯磨き粉の宣伝文句

そこへ、松の井がやってきました。

風呂上がりの肌の匂いが艶めかしい。

「ちょいと重三、田沼様のところに行ったとはほんざんすか。んふ。田沼様ってなぁ、なかなかの男ぶりだって聞きんしたえ・・・・」

蔦重

なんだってそんなことを……。

一呼吸のあと、蔦重はその言葉の意味に気づきます。

蔦重

無理ですよ!連れてくるとか!

大胆というか図々しいというか。

松の井が行ってしまうと、蔦重は「そうだ、花魁」と再び花の井に向き直り、髪に挿している構を指さしました。

蔦重

たとえばなんだけどよ。
もし花魁が小間物屋で、もっとその櫛を売りてえなぁと思ったら、誰に売り込みの口上を頼みてぇ?

花の井は怪訝そうな顔をしつつも答えます。

花の井

…そりや、あの人しかいないだろ

蔦重

だよな!あの人だよな!
トウザイトウザイ、ふしあわせ、商いの損あい続き

花の井

きくかきかぬのほど、夢中にて一向存じ申さず候

花の井があとを続け、二人仲良く言います。

蔦重

歯磨き嗽石香(そうせきこう)!

花の井

何かあんのかい?

蔦重

いや、ちょいと客の小間物屋から相談受けてよ。
ありがとよ。助かった!

花の井は腑に落ちない顔をしていますが、蔦重は知らんぷりで貸本商いに戻っていきました。

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「嗽石香」は当時飛ぶように売れた歯磨き粉で、品の質よりも引根(広告)で売れた商品です。

「金に困って出したから、効くかどうかわかんない。でもどうか一つ、助けると思って買ってちょうだい!」

と、ぶっちゃけ過ぎの宣伝文句を考えたその人はー。

べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:平賀源内

この「嗽石香」の有名な宣伝文句。

他でもない平賀源内が考えた宣伝文句が評判を呼んだのでした。

平賀 源内

我ながら、あっぱれ…!

そこで蔦重は、吉原細見を出版する鱗形屋の主人の孫兵衛を訪ね、「序」の執筆を源内に依頼してはどうかと提案するのです。

鱗形屋 孫兵衛

平賀源内に頼めってぇのか?!
次の細見の「序」を?!

蔦重

へぇ。俺、吉原に人呼びたくて

蔦重はあわただしく細見を開きながら、続けます。

蔦重

ここ!ここに平賀源内の序が載りゃ、
間違いなく評判になると思うんです!
そうなりゃ客も来るし、細見も売れるし、
鱗の旦那様にだって悪い話じゃねぇと!

鱗形屋 孫兵衛

…まぁ、いいぜ。

蔦重

鱗の旦那様!
ありがた山のトンビがらす!

鱗形屋 孫兵衛

ただし、おめぇさんが「序」をもらって来れたらだ。
俺は伝手がねぇからな。
おめぇさんが平賀源内にもらってくるんだ!

蔦重は唖然とします。

さすが手練れの地本問屋、役者が一枚上手でありました。

べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:銭内との出会い

花の井

平賀源内が見つからない?

貸本を唐丸にまかせ、くったりしている蔦重に花の井が話しかけてきます。

花の井

本屋は?源内の本出してる

蔦重

行った。
引札を頼んだ店、芝居小屋。
行った行ったみーんな行った!
けど、みーんな口揃えて、俺も探してるから見つけたら教え
とくれってさぁ

ここ数日、江戸じゅうを駆けずり回りましたが、源内の「げ」の字も見当たらないのです。

花の井

なんであんたがそこまですんのさ。
小間物屋に自分で探せって言えばいいじゃないか

花の井が怪しんでカマをかけてきます。

適当に言い逃れていると、座敷持ちの花魁うつせみが、二人の話を聞きつけて控えめに口を挟んできました。

座敷持ちとは呼出の下の位の花魁で、客を接待する座敷を持っている中堅の女郎だ。うつせみは松葉屋の三番手です。

うつせみ

あの、いっそご老中の田沼様に聞きにいってみるってのは
いかがでありんす?
田沼様に源内さんを引き合わせてくれとお願いに

蔦重

花魁?夢でも見ておられなんした?

とても正気とは思えず、つい廊言葉で返します。

ところが花の井も、「その手はありんすねぇ」と同意するのです。

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平賀源内が田沼老中のところに出入りしてると、和泉屋が話していたらしいのです。

蔦重

…あ!

蔦重の脳夏に、炭売りの顔が浮かび上がりました。

さっそく高重はいつぞやの湯島の長屋にやってきました。

臭気に鼻をつまみつつ、このまま用のそばで待っていれば会えるかと思ったが、夜見世が始まる時間になっても待ち人は来たらず。

蔦重

そううまくは鳥賊の階が…

ため息をついて去ろうとした時です。

平賀 源内

おう!新之助!そっち終わったか!
じゃ、クソっ風呂浴びて

炭売りの男が帰ってきたのです。

新之助と呼ばれた若い浪人風の男は仕事仲間でしょうか。

蔦重は急いで駆け寄り、「あの!」と声をかけたのです。

蔦重

あ、俺、覚えてねぇですか?
ここで役人はクソじゃなくて屁だって話を聞いた

平賀 源内

…あぁっ!ええと、吉原の!
あぁ、どうした、あれから

蔦重

あの、旦那、平賀源内って知らねぇですかい?

若い男がエッと目を見開きます。

一方の炭売りの男は「そりや知ってるよ」と得意げな顔になりました。

平賀 源内

あれだろ?本草学者であり、蘭学者であり、浄瑠璃作家であり、戯作者でありの稀代の才人と名高い平賀源内大先生

蔦重

そう! その源内先生は田沼様んとこ出入りしてるって聞いて。
その炭、田沼様の炭だって言ってたし、旦那、ひょっとして源内先生の居場所なんざ知らねえかと

なんの手掛かりもないので薬にも縋る思いです。

源内を探している理由を聞かれ、閑古鳥が鳴いている吉原に客を呼び戻すため『吉原細見』に序を書いてもらいたいのだと話すのでした。

平賀 源内

いいよ!会わせてやるよ! 平賀源内先生に
えっ!

蔦重

えっ!

平賀 源内

俺あ、源内先生とは知り合いも知り合い、クソひり合った仲だからよ」

蔦重

そ、そりゃあくせえ伸にございますねぇ!

少し怪しみつつも男に合わせます。

平賀 源内

おう。けど、さすがにただで会わせるってわけにゃあいかないなぁ。
吉原、ずいぶん行ってねぇなぁ。なぁ、新之助!

炭売りの男は、どうすると言わんばかりにニヤニヤしながら蔦重を見ています。

一様の疑念は残るが、せっかく掴んだ藁。背に腹は代えられぬ!

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吉原へ行くには徒歩か馬か駕籠、あるいは蔦重たちが今乗っている猪写という小舟で隅田川を山谷堀まで行き、そこで下船するという方法があります。

そこからはいずれにしろ、日本堤を通って衣紋坂に向かうことになるのです。

蔦重

あの。ええと

そう言えば、炭売りの男の名前を聞いていませんでした。

平賀 源内

あ、俺?銭内。金がねえからよ。
貧家銭内って、どう?よくねぇ?

と大笑いしています。

蔦重

銭内さん。あの、源内先生とはどちらでお知り合いに

平賀 源内

山よ。俺あ山の仕事してて、そこに源内先生がご指南にくるって寸法よ。
…あ、馬鹿にしたね。こいつ山師かよって

図星だが、めっそうもない……!と両手を振って否定します。

平賀 源内

山師を馬鹿にしちゃあいけないよ。
山師が金銀銅鉄とにかく掘り当てなきゃ、この国は終わっちまうんだから。
この国は国を閉じるなんてトンチキをしてつだろ?
そうすっと相場ってもんが分かんなくなって、金も銀もクソみたいな値でオランダに吸い上げられちまったんだよ。
そのせいで今、必死になって銅で銀を買い戻してんのよ。お上は

蔦重

は?か、買い戻す?

平賀 源内

そうよ、どうだいこの馬鹿馬鹿しさ!
呆れがとんぼ返りで礼に来んだろ!

蔦重

…..はぁ、けど、どうしてそうまでして銀がいるのですか

平賀 源内

そりゃお前さん、これよ

と銭内は懐から長方形の銀貨を取り出しました。

蔦重

.えと、雄か、火事のあとに出始めた、南鎌二朱銀!

平賀 源内

そ。田沼様が出した銀貨さ。
こりゃ銀に『朱』ってつけたのがとてつもなく優れモンなんだ
が、ま、そこはいいや。
とにかく、田沼様はこれを使って金の手綱を握り直したいのよ

「そ」しかし、一口に「金」といっても種類はいろいろ、金貨も銀貨も銭貸も、昔からのもあります。

何やら複雑な話で、蔦重はなかなか理解が追いつかないのでありました。

江戸城の一室では、悪化する一途の幕府財政を立て直すべく、七曜の紋が入った株姿の田沼意次が老中たちに演説をぶっていました。

べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:田沼意次

田沼 意次

もはやこの世はすべて「金』。
何をするにも金が入り用となります。
にもかかわらず、幕府、武家の実入りは年貢。
米は換金せねば通用せぬ。
するとそこにつけこまれ札差たちに買い叩かれる。
これでは武家、百姓は貧しくなるばかり。
では、いかにすればよろしいか。
新しい「金』を作り、武士が金の手綱を握り直せばよろしいのでございます!

老中首座・松平武示はもとより、武元の腰ぎんちゃくである松平糖高、松平康福の両老中も、蔦重と同じく意次の話に頭が追いつかない様子です。

田沼 意次

そのためには世の金貨銀貨を凌駕し、この南鐐二朱銀に統一することが一里塚。
そのためには大量の銀を備えねばなりませね。
ゆえに天領にても盛んに銀を掘らせておるわけにございます。
採掘の大事なることはお分かりいただけたでしょうか

「分からぬ。然様なことをせずとも、米を高く買えと商人に命ずれば済む話ではないか」

白毛の筆のような太い眉毛を盛らせ、武元が無然として言いました。

その白眉毛の下の両眼は節穴か。

意次は罵倒する代わりに、丁寧に説明するのです。

田沼 意次

右近将監(武元の官職)さま。
今や力のある商人たちはこちらの言うことなど聞かぬのです

「ならば上様の個威光を増すべくつとめるが本道であろう!民草に今一度世の泰平は上様のおかげと思い出させ、その心をもって従える。それこそが武家の政(まつりごと)!口を開けば商人のごとく金、金、金と。それが武家の範たる老中の考えか、恥を知れ!」

第八代将軍吉宗から三代仕える老中筆頭は、何より伝統と品格を重んじる存在です。

米を基本に将軍の権力を高め世を安定させるなど時代錯誤も甚だしいが、幕府が旧態依然とした身分制度に縛られているのもまた事実。

田沼 意次

は……。

意次はグッと言葉を飲み込みひれ伏すしかありませんでした。

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べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:松葉屋に行きたい

さて、吉原に到着した蔦重、銭内、小田新之助は、小見世が並ぶ通りを歩いていました。

小田 新之助

思ったより静かな。おるのは年嵩ばかりであるな

と新之助。吉原は初めてのようです。

蔦重

若えのは近場の岡場所や宿場に行っちまうんですよ。
吉原は遠いし、金もかかるし、しきたりもうるさいし。おいそれとは行けねぇとこと思われてんじゃねえかと

平賀 源内

古くせえって思われてんじゃねぇの?

と屋号を確認しつつ銭内が言います。

平賀 源内

今どき吉原に行くのは金持ちの爺と田舎もんだけだって、俺あ聞いたよ

湯屋などでそんな話がされているというのです。

蔦重はガーンと頭を殴られた気がしました。

吉原は大名や豪商の接待の場であり、文人墨客が集う文化的交流の場です。

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美貌と教養と知性を兼ね備えた花魁は女たちの憧れで、通人たちは粋な遊びに興じ、あらゆる流行の発信地でもあるのです。

ほかの遊里に押されているとはいえ吉原は別格、何をとっても一流の江戸っ子の誇りではないのでしょうか。

平賀 源内

それより蔦重、俺あ、松葉屋ってとこ行きてえんだけど

べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:瀬川に会いたい

ふざけんな、いくらかかると思ってんだ!

あやうく怒鳴りそうになるのをこらえます。

蔦重

この辺りのほうが気軽に楽しめますよ

笑顔で誘引するも、銭内は渋ります。

平賀 源内

いいって聞いたんだよねー

自分の懐と吉原を天秤にかければ聞き入れるしかありません。

仕方なく二人を松葉屋へ案内します。

平賀 源内

え、『瀬川』っていねぇの?
今はいねぇって、出てるってこと?

銭内の目当ては瀬川だったか。

初代瀬川は松葉屋お抱えの伝説の女郎で、四代目まで名跡が継承されているのですが…。

説明しようとした蔦重をおいやり、女将のいねが早口で説明します。

松葉屋の女将いね

瀬川ってなぁ、かなり昔の名跡でござんして、
不幸があって今は誰も継いでおらず、
こちとら商売上がったりでござんすよ。はっはっは

平賀 源内

そうか。ここにももう瀬川はいねぇのか。
ん。じゃ、もう誰でもいいや

そんなら小見世でも良かったじゃないか。

蔦重

あんまり高くなんねぇように

蔦重は腹立ちを抑えつつこっそりいねに頼み込みます。

その一部始終を、たまたま内証にいた花の井が見ていたのでした。

芸者と幇間を呼び、うつせみと番頭新造のとよしまがついてくれました。

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番頭新造とは身請けされないまま年季を過ぎ、廊に残って禿や禿を卒業した振袖新造の教育係を務める姉貴分のことです。

松葉屋にあがった新之助は緊張気味だが、銭内は楽しんでいる様子。

蔦重は頃合いを見計らい切り出します。

蔦重

で、銭内さん、源内先生にはいつ頃お会いできますかねぇ

平賀 源内

源内先生は頼んでも書いてくれないんじゃないかなぁ。
吉原に人を呼ぶ序を書いてくれったって、これじゃあ源内先生、
どこをめたらいいか分かんねぇと思うんだよ

蔦重

またまた、楽しんでるじゃねぇですか

平賀 源内

俺あ楽しんでるよ。けどさ、どうも分かんねぇっていうか。
よその岡場所と比べて、吉原のいいとこってどこなんだい?

蔦重

…そりゃ、あ、そりゃなんたって女が綺麗ですし!

うつせみととよしまが慌てて銭内ににっこりします。

平賀 源内

まぁ、別に悪かないけどさ

蔦重

…芸者や師匠方も誰かで

平賀 源内

深川芸者はみーんな三味うまいよ

蔦重

あ!台の物もこのように華やかで

平賀 源内

味ひでぇよ、これ

…ああ言えばこう言うで蔦重は追い詰められました。

そうだ、質がダメなら量で勝負だ!

蔦重

好みの女が必ず見つかります!
なんせ三千もいますから!
どんな好みの人でも、いい女が必ず見つかります!

平賀 源内

じゃ連れてきてよ。
俺にとってのいい女とやらをき。
そしたら源内先生に会わせてやるよ

……騙されたかもしれない。打つ手がなくなって、逆に蔦重は冷静になりました。

蔦重

分かりました。お好みは

平賀 源内

そうだねぇ。この世のものとは思えねぇ
天女のようなのがいいねぇ

しばしお待ちをと座を外し、急いで松葉屋の親父を捕まえて交渉をします。

べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:歌舞伎の女形の瀬川

【べらぼう2話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!1月12日放送(2025年大河) るるプレス
松葉屋の親父

お代はあいつらにつけろって、どういうことだよ

蔦重

どうも一杯食わされたようで

そこにいねが割って入ってきます。

松葉屋の女将いね

食った食わされたはあんたの話だろ?
あっちつけこっちつけはテメェで片つけな!

蔦重

俺あ今、親父様に話してんです!

松葉屋の親父

んじゃま、駿河屋につけとくさ

蔦重

え!親父様、それは!

稲伏せはもうこりごりです。

追いすがろうとした蔦重を無視して、二人はさっさと仕事に戻っていきました。

意気消沈していると、花の井が自分の部屋から出てきました。

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高位の女郎である花の井や松の非は客を迎える座敷のほか、ふだん起居する個室を与えられているのです。

花の井

何をどう一杯食わされたのさ

今夜はお茶っぴきで、馴染みの客に文でも書いていたようです。

蔦重は観念して白状しました。

蔦重

……平賀源内に引き会わせてくれるって言うからさ

花の井

馬鹿らしうありんすー。馬鹿馬鹿馬鹿ー、重三とは馬鹿の三段重ねでござりんすー

蔦重

けど、ただの山師じゃねぇ匂いもしたんだよ!
田沼様の話もするし、学もあって!

部屋に戻ろうとしていた花の井が、ふと立ち止まって蔦重を振り返ります。

花の井

あんたいったい何やってんのさ。
小間物屋のために走り回ってるわけじゃないだろ?

その時、蔦重が出てきた座敷のほうから「源内先生!」と声がしました。

源内先生…..?

花の井と顔を見合わせ、蔦重が慌てて座敷に戻ってみると、銭内がどこかの侍と親しそうに話をしています。

「源内先生。いやぁ、その節はお世話になりまして」

平賀 源内

いやぁ、こちらこそ。今一つお役立てませんで

廊下で呆然としている蔦重に銭内こと、平賀源内は、いたずらっ子のようにニヤリと笑いました。

蔦重は気を取り直し、銭内改め源内と二人きりで膝を詰めて話をします。

平賀 源内

悪かったよ。あんまり一所懸命なんでからかってみたくなったんだよ。
たまにや新之助にいい思いもさせてやりたかったし

そう言えば新之助がいません。

どうやら、うつせみと懇ろになったようです。

平賀 源内

あいつにとってのいい女は見つかったようでね

蔦重

じゃあ、じゃあもう書けますよね!
吉原のいいとこその目で見たんですから!

考えてみれば瓢箪から駒、棚からぼた餅、嘘から出た実。

願ってもない幸運です。

平賀 源内

けど、真面目な話、俺じゃねぇほうがいいと思うんだよな

蔦重

今さら何言ってんですか

平賀 源内

あのさ、俺、男一筋なのよ。
……その顔は、忘れてたね

蔦重

…そうでした。あぁ、そうだ、平賀源内っていやぁ有名な男色じゃねぇか~

自分のうっかりに呆れて頭を掻きむしります。

平賀 源内

でね、実は俺、前に別口で『吉原細見』の序書いたことあんのよ。
けど、気持ちが入んねぇもんだから、つまんねぇ出来でさ。
遊んでみて興も乗りゃあ、また違うかなって思ったんだけども……。
あ、さっきのお侍とかどうよ!けっこう筆立つよ

蔦重

……いや!いやいやいや!源内先生でなければ!
源内先生だからこそ、あの男一筋の平賀源内をも虜にする吉原!
じゃあいっぺんのぞいてみるか!
となりましょう。
ま、とにかく書き出してみるってなどうです?

といつも帯にさしている矢立と紙を差し出します。

蔦重

難しくお考えにならず、勢いで。
ここには男一筋の俺ですら蕩かす女がいたって!

平賀 源内

…….だから、それがいないんじゃなーい

源内はパタリと大の字に寝転がります。

はてどうしたものか・・・・・・蔦重が困っていると、なぜか源内先生、今度はむくりと起き上がります。

何やら目つきがおかしい。

平賀 源内

お前さん、改めて見ると、相当いい男だね
いいじゃない、いいじゃない。うん

熱い目で蔦重ににじり寄ってきます。

平賀 源内

な、お前さんが花魁の格好しとくれよ。
そしたら俺書けんじゃねえかなぁ、うん

蔦重

え……
格好だけで良いんですか?

べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:二代目瀬川菊之丞

後ずさりつつも、うっかりその気になる蔦重。

平賀 源内

当たりめえじゃねえか。何もしねぇよ

蔦重

ほ、ほんだすかえ?

つい花魁言葉で返した時、襖が勢いよくスパーンと開いた。

花の井

おぶしゃれざんすな(ふざけるな)!べらぼうめ!

蔦重と源内の目が点になりました。

花の井が、粋な男装姿で控えているのです。

花の井は源内に向き直り、優美な所作で指をつきます。

花の井

平賀様、ご無礼つかまつりんす。
なれど、男を差し出したとあっては吉原の名折れ。
叶うことなら、吉原はあの平賀源内をも夢幻に誘ったと言われとうござりんす

平賀 源内

女郎が男の格好をして、俺の気を引こうって魂かい?

源内は花の井の趣向に奥をそそられたようです。

花の井

男?果たして男かどうか?今宵のわっちは『瀬川』でありんす

そう言うと、花の井は額に女形がつける小さな紫の布をつけました。

源内がハッとします。

花の井

不躾ながら、平賀様が瀬川をご所望なさるのを耳にいたしんした。
『ここにも瀬川はいないのか』と。
『にも』とおっしゃるその心は、平賀様の先だってお亡くなりなられた愛しいお方、二代目瀬川菊之丞様だからではござりんせんか?
平賀様は今宵同じ『瀬川』という名の者と過ごしたかった。
たとえそれが別の誰かでも……

二代目瀬川菊之丞は、源内がこよなく愛した江戸歌舞伎の女方です。

胸の内を見事に言い当てられた源内は、なんとも言えぬ表情で黙り込んでいます。

花の井

今の松葉屋に「瀬川』はおりんせん。
けど、わっちでよければどうぞ『瀬川』とお呼びくださんし。
引け四つ(午前零時頃)までのたかが戯れ、咎める野暮もおりますまい

花の井はそう言って、源内の目を見つめました。

平賀 源内

……諸国大名弓矢で殺す。
松葉の瀬川は目で殺す、ってとこかね

と源内。

へぇ、と妖艶に微笑む花の井。

二人の間に他人が入り込めないような色気が漂います。

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蚊帳の外の蔦重が成り行きに戸惑っていると、源内が「んじゃ」とチラリ視線を送ってきました。

蔦重

あ!どうぞ、お楽しみくだせえ。ご両人!

お払い箱になった蔦重は、二人を残してそそくさと退散しました。

べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:一人じゃない

花の井の部屋に通された源内は、布団の上に腰を下ろしてくつろいでいます。

馴染みに贈られた豪華な三枚重ねの三つ布団で、塗り筆笥や鏡台、屏風など調度品も豪華なものばかりです。

平賀 源内

あいつはお前さんに惚れてんのかい?

源内の質問に、花の井は煙管を用意しながら笑って答えます。

花の井

重三が誰かに惚れることなどござんすのかねぇ。
どの子も可愛や、誰にも惚れぬ。あれはそういう男でありんすよ。
己で気づいてはおらんしょうが……

源内は「ふーん」と含みのある相づちを打ち、花の井が吸い付けた煙管を受け取って言いました。

平賀 源内

…瀬川。一つ、頼みがあるんだよ

店に帰って布団に潜り込んだものの、蔦重は花の井に助けられたことが情けなく、まんじりともせず夜が明けてしまいました。

眠い目をこすりながら店を開けにいくと、戸の間に二つ折りの紙片が挟まっています。

急いで開いてみると、「瀬川に渡せり銭内」と書いてあるではないか!

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早朝のこの時間、花の井に居続けの客がいないかぎり、お稲荷さんで顔を合わせるのが昔からの日課になっています。

急いで九郎助稲荷にやってきた蔦重は、待っていた花の井から「はい」と紙を渡されました。

蔦重

どうも、かたじけ茄子

花の井

いいええ。源内先生とお近づきになりたく、
でしゃばったのはわっちなんで

と疲れたように自分の肩を叩きます。

花の井

源内先生。男一筋だけあって求めが変わっててさぁ……

花の井は肩をトントンしながら、昨夜の出来事を話し始めました。

平賀 源内

…一つ、舞っちゃくれねぇか?

花の井は面食らいました。

床入りした客にこんな注文をされたのは初めてです。

花の井

……ではお三味を

と言いつつ立ち上がろうとした花の井を制し、源内は優しく目を細めました。

平賀 源内

あぁ、ちゃんとしてなくていいんだ。
菊之丞はね、時どきうちで稽古してたんだよ。
私やそれを見てるのが好きでね。そういうのが見たいんだよ

花の井

……へえ。では

鼻歌で節を歌いながら舞い始めます。

やがて源内も節を重ねてきました。

花の井はちょっと笑い、少し農えている源内の声に気づかぬふりで踊り続けたのでした……。

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あの時、源内の脳裏には、在りし日の菊之丞の姿が思い浮かんでいたのかもしれません。

花の井

それから風に当たってくるって出てっちまって、
戻ったらそれを書いてくれたってわけさ

蔦重

なんか、すげぇな、お前…すげぇわ、花魁って

蔦重は大きなため息をつきました。

花の井の言うとおり、重三は馬鹿の三段重ね、いや十段重ねだ。

花の井

じゃ、まぁ、せいぜいお励みなんし

花の井が笑って行こうとします。

蔦重

あ!花の丼!あ、ありがとな。なんだかんだで助かった

花の井

朝顔姐さんのこと、悔しいのはあんただけじゃないから

花の井はふいに真剣な顔になり、感情を押し殺したような低い声で言いました。

花の井

吉原をなんとかしなきゃって思ってんのもあんただけじゃない。
籠の鳥にできることなんて知れてるけど…
あんたは一人じゃない

最後は蔦重の目を見て言うと、美しい鳥は自らの籠へと戻っていったのでした。

べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:素晴らしい「序」

序は以下の内容でした。

女衒、女を見るに法あり。一に目、二に鼻筋、三に口、四にはえぎわ、ついで肌は…歯は…となるそうで吉原は女をそりゃ念入りに選びます。

とはいえ、牙あるものは角なく、柳の緑には花なく、知恵のあるは醜く、美しいのに馬鹿あり、静かなものは張りがなく、にぎやかなものはおきゃんだ。

なにもかも揃った女なんて、ま、いない。それどこか、とんでもねぇのもいやがんだ。

骨太に毛むくじゃら、猪首獅子鼻棚尻の虫食い栗。

ところがよ!引け四つ木戸の閉まるころ、これがみな誰かのいいひとってな。摩訶不思議。

世間ってなぁ、まぁ広い。繁盛繁盛、あぁお江戸

それこそ吉原のつぶさを隅々まで観察しないと書けない内容であり、大見世から河岸見世まで、女郎たちをいきいきと書いた見事な内容でした。

鱗形屋 孫兵衛

まぁ、よく書いてもらえたもんだ
ありがたく使わせてもらわぁ

ようやく手に入れた「序」を鱗形屋に届けた蔦重は、吉原細見の中身を改めてほしいと鱗形屋に求めます。

今の吉原細見は、潰れた見世が黒く塗りつぶされているのが目立ち、いなくなった女郎の名が残ったりしているというのです。

鱗形屋 孫兵衛

・・・・・・お前さんがやるならいいよ

蔦重

え!
……お、俺が?

鱗形屋 孫兵衛

おめぇさんがやるってんなら、俺あまったく構わねえよ

またタダ働きさせようって肚か。

蔦重は手の中にある『吉原細見』に目を落としました。

けど、この「細見改」の仕事、吉原を知り尽くす俺なら完璧にこなしてみせる!

蔦重

やります。やらせてもらいますぜ!

それからの蔦重は、貸本商売の合間を縫って女郎の情報収集に奉走しました。

蔦重

お、忠さんどうも

松葉屋で小泉忠五郎に出くわします。

長年細見改を請け負っている浅草の本屋です。

「ああ、蔦重、貸本かい?」

蔦重

へえ!

物陰に隠れて女郎の有無や格上げ情報を細見に書き込みます。

駿河屋の親父に細見改のことを知られようものなら、三日三晩桶に閉じ込められるだけでは済みません。

蔦重はごまかしごまかし、密かに細見改の作業を続けました。

そしてー。

蔦重

できた・・・・・・できたあ!

題して『細見島呼御江戸」。鱗型星で摺り上がったばかりの細見を受け取った蔦重は、微喜の声をあげて天高くそれを掲げました。

べらぼう2話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:豊千代の誕生

【べらぼう2話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!1月12日放送(2025年大河) るるプレス

蔦重が初めて作った細見を手にした頃、江戸城内で一人の赤子が誕生しました。

将軍・家治のいとこの橋治漆の嫡男、豊千代です。

今日はその祝いの席が設けられていました。

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招かれたのは、同じく家治のいとこの田安家当主・治察と弟の賢、家治の弟で清水家当主。

要するに親戚一同です。

その後ろには、松平武元を筆頭に老中たちがずらり並びます。

能舞台では、義太夫の語りに合わせて人形芝居が演じられていました。

「ところで当の一橋様は?」

「はて。田沼殿もおりませぬな」

武元と輝高がコソコソ話していると芝居が終わり、人形を操っていた傀儡師がパッと能面を取りました。

現れたるは一橋治済、続いて黒子が頭巾を取って顔を出します。

なんとこっちは田沼意次です。

「今日は皆、我が嫡男の祝いによう参られた。近頃、傀儡に凝っておっての。田沼に話したところ、地方まで揃えてくれての!」

皆に人形遣いの腕前を褒められた治済はご満悦で、「いっそ傀儡師にでもなるか!」などと冗談を言って皆を笑わせています。

その時でした。

田安 賢丸

恥を知れ!

賢丸が顔を朱にして立ち上がりました。

田安 賢丸

いやしくも吉宗公の血を引く身が傀儡師になろうかですと?
一橋様、御身に流れるお血筋をいかに心得ておられる!
武家が精進すべきは学問、武芸!
海数に溺るるまえに我らにはなすべきことがあるとは思われぬか!

「ん?子なら生したぞ」と治済が茶化し、皆がまた大笑いする。

幼少の頃より聡明で、良く言えば真面目、悪く言えば融通がきかぬ。そんな賢丸には耐えられなかったのだろう。口を固く引き結び、その場からプイッと立ち去ってしまった。

「ご、ご無礼を!若輩者の言葉!どうかお許しくださいませ!」

兄の治察が慌てて治済に頭を下げます。

「なすべきことと言われてものう。子をなす以外、我らになすべきことなど」

「然様然様。まさかのことが起こらぬかぎり、我らの出番はございませぬ」

治済と重好は鷹揚に笑っているが、二人とも腹の中では何を考えているものやら。一橋家・田安家・清水家の三家は「御三卿」と呼ばれ、将軍家の血筋が絶えそうになった折に後継者を差し出すことが役目です。

つまり「まさかのこと」とは、現将軍・家治の薨去です。

「しかし賢丸殿も少し遊びを覚えたほうがよいかもしれぬ」

治済の揶揄に反応したのは武元で、「それがしは感服いたしましたがの」と威嚇するように白髪眉毛を動かし、「誇り高く武家たらんとするあのお心がけをむしろ見習うべきと……

ああ、お許しを。

時の流れについていけぬ年寄りの差し出口でございます」と嫌味たっぷりに意次を見やります。

田沼 意次

田沼主殿頭、右近将監さまの言葉にこそ、感服いたしましてございます!

意次も頭を下げてやり返します。

二人の間で、目に見えぬ火花がバチバチと散ったのでした。

べらぼう次回放送

次回のべらぼうネタバレ第3話はこちら

【べらぼう3話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!1月19日放送(2025年大河)

第1話 | 第3話

べらぼう | ネタバレ吹き出しあらすじトップペ

べらぼうのネタバレとあらすじ:一覧

2025年1月

2025年2月

べらぼう2話:筆者の見解

見返りさん

ん~!
今回のべらぼうも面白かったでありんす

筆者がまず特に面白いと感じたシーンは、後の鬼平、長谷川が紙花を大いに豪快にまくところです!

【べらぼう2話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!1月12日放送(2025年大河)
るるプレス
花の井

ちょろいわね…ふふ笑

と花の井が思っているともつゆ知らず、長谷川平蔵の必死さには何となくかわいらしさをも感じます!

見返りさん

次にインパクト大だったのは、もっちろん平賀源内!

平賀 源内

俺?俺の名は銭内!

ネーミングのセンスも光っていましたね~!

そして豪快な吉原遊びをしていた際、銭内が源内だとばれた瞬間の蔦重の表情も良かったですね~!

蔦重

え………

平賀 源内

おまえさんさぁ…
改めて見ると相当イイ男だねぇ…

源内に言い寄られてなんとなくその気になる蔦重も良かったです。

花の井

ここは吉原!
男を差し出したとなっては吉原の恥!

瀬川菊之丞になりきった花の井も取ってもカッコよかったです!

大河ドラマ べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~ 蔦屋重三郎とその時代 (TJMOOK) [ 鈴木 俊幸 ]

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