NHK朝ドラ「あんぱん」
第63話 (2025年6月25日(水)放送)

あんぱん第63話あらすじを
分かりやすい吹き出しで読んでいくぜ!
朝ドラあんぱん第63話のネタバレ&あらすじを読みやすい吹き出し形式で記載します!


【あんぱん第63話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説:再会
高知大空襲の傷痕は、依然生々しく残っていました。
のぶは焼け野原になった町を歩きながら、空奥の直後に写真を撮った場所で足を止めました。
バラックの建物が少しずつ建ち始め、人々は復興に向けて懸命に働いています。
その様子をぼんやりと眺めていると、のぶはハッと息を呑みました。
道の先に、嵩がいるのです。
嵩は、辺りを見回しながら歩いていました。

…嵩…
のぶの声に、嵩が足を止めて振り返ります。

嵩....生きちょったが…

のぶちゃん…
それは、のぶと嵩の四年ぶりの再会でした。
二人は時が止まったように向き合い、しばらく無言で見つめ合います。

どういてここが?

釜次さんから聞いたんだ。次郎さんのこと…

わざわざ、ありがとう
のぶは頭を下げ、復興に向けて作業をしている人々を見つめました。

ここら辺、何ものうなってしもうたのに…みんなすごいな…
のぶは言葉に詰まり、声を震わせながらつぶやきます。

進めんがや…前に進もうと思うても、どういても進めんがよ。なんも考えれん…ごめん、こんなこと言うても、どうしようもないのに…
嵩は何も答えず、静かに首を振ります。

嵩、うち、教師辞めたか。子どもらあに、もう向き合えんなってしもうたが…うちは、子どもらあに取り返しのつかんことをしてしもうたがや。あの子らあを戦争に仕向けてしもうた

でも、のぶちゃんも迷ってたはずだ。愛囲の鑑なんて呼ばれて、本当は苦しかったんじゃ

けんど、うちは立ち止まらんかった。立ち止まって、考えるのが怖かったがよ。ほんまは、大きい波に通らうのが恐ろしかった。やき考えるのをやめて…波に流されてしもうたがや…あの子らあの、あの自由な心を塗りつぶして、あの子らあの大切な家族を死なせて…うち、生きちょってえいがやろうか…
のぶは、ひざを抱えて泣き崩れました。
嵩は拳を強く握りしめ、のぶの隣に座ります。

のぶちゃん…なくていい命など、ひとつもない…

…嵩、うち、どうすればよかったろうか…

どうすればよかったのか?僕もそればかり考えてたけど、分からない。この先もずっと、それを自分に問いかけることしかできないんじゃないのかな…新しい世の中になっても、問い続けるしかないよ
嵩には、のぶの気持ちが痛いほど分かりました。
後悔や罪悪感が、どんな言葉をもってしても埋められないことも分かっていました。

…正しい戦いなんてあるわけないんだ。そんなのまやかしだ。まやかしの正義のために、敵も味方も、仲間も大勢死んだ…千尋も…
千尋の名前を口にするだけで、嵩は身の奥がツンと痛くなりました。
嵩はこみ上げる涙を堪え、前を向きます。
【あんぱん第63話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説:逆転しない正義

最後にあいつが言ってた言葉が、ずっと耳に残ってる。この戦争さえなかったら、わしは愛する人のために生きたいって…だから、正義んか信じちゃいけないんだ。そんなもの簡単に引っくり返るんだから…でも、もし逆転しない正義があるとしたら…すべての人を喜ばせる正義なんて、この世にあるのかどうか分からないけど、僕はそれを見つけたい。死んだ千尋のために、僕ができること、それしかない気がして…何年かかっても、何十年かかっても、みんなを喜ばせたいんだ。そう思ったら、生きる希望が湧いた。絶望なんかしてられないって…
のぶの瞳に、かすかに光が戻ります。
嵩はのぶの目をじっと見据えて、振り絞るように言いました。

生きていかなきゃ。みんなの分も、千尋の分も…nのぶちゃんも生きるんだ。次郎さんの分も…のぶちゃんが大好きな、子どもたちのためにも
そこへ、遠くから子どもの声がしました。
ハチキンのお姉ちゃんや!
声のほうを見ると、人々が行き交う道の真ん中に、なおきが母親と立っていました。
なおきくん!
のぶが立ち上がると、なおきの母は深々と頭を下げました。
なおきは元気よく手を振り、大きな声で叫びます。
ハチキンのお姉ちゃん、ほいたらね!
その様子を見ていた嵩は、思わずクスッと笑いました。
ハチキンのお姉ちゃん、か
うるさいっ
かつての負けん気の強いのぶが顔を出し、二人は笑い合ったのでした。
…嵩、ありがとう
ほいたらね
嵩は静かに微笑むと、背中を向けて去っていきました。
のぶは大きく息を吸い込み、無残に破壊された町並みを見つめました。
焼け野原にポツンと建つバラックを、茜色の夕日が優しく照らしていました。
【あんぱん第63話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説:夢中になること
夜、のぶが家に帰ると、机の上に小さな風呂敷包みが置いてありました。
包みを開くと、中には速記の本と節子の置き手紙が入っています。
のぶさん、お留守なので置いていきます。次郎が使っていた速記の本です
のぶは、速記の本をめくりました。
そして病院で次郎が書いていた日記の最後のページを開き、一字一字、読み解くことにしました。
のぶは本を頼りに、夢中になって次郎の速記を読み解きました。
気づけば、窓の外が白々と明け始めています。
ようやくすべてが解け、のぶはノートを両手に持って声に出して読んでみました。
「のぶへ自分の日で見極め、自分の足で立ち、全力で走れ!絶望に追いつかれない速さで。それが僕の最後の夢や」
窓から差し込む朝日が、次郎の大きな愛のように、のぶを優しく包み込みます。
のぶはノートを抱きしめながら、心に小さな火が灯ったのを感じました。
【あんぱん第63話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説:節子さんの優しさ
その日から、のぶは手作りした五十音表と次郎の本で、速記の猛勉強を始めました。
寝る間も惜しんで勉強に励む日々が続き、のぶは少しずつ速記を習得していったのです。
そんなある日、若松家に羽多子が訪ねてきました。
ちょうど家に来ていた節子が玄関を開けると、羽多子は驚いて頭を下げました。

節子さん、いらしてましたか!
急にすみません…あの、のぶはおりますか?
はい。あの、今ちょっとあれですけんど…どうぞおあがりください
節子は笑いながら、羽多子を家に上げ、のぶのいる部屋をそっと開けて見せました。
ぶつぶつと何かを唱えながら机に向かうのぶを見て、羽多子が首を傾げます。

あの子、何しゅうがでしょうか?
速記の練習です。次郎が使いよった本を届けたら、寝る間も惜しんで勉強しゅうみたいです。今の時代、速記を習得したら、女性でもえい仕事につけるらしいがですよ

そうながですか!
羽多子の声に気づき、やっとのぶが振り返ります。

あれ、お母ちゃん!いらっしゃい!どういたが、何しに来たが?

何しにって、あんたが一人で塞ぎこんじゅうがじゃないかと心配で来てみたら…もうえいわ
拍子抜けした羽多子は呆れ顔で部屋の扉を閉め、困ったように笑いました。
夕方になり、羽多子は節子と焼け野原を歩きながら、改めて節子に頭を下げました。

ごちそうさまでした
いえ、何もお構いもできませんで

昔から、のぶはああながです。やりたいことが見つかったら、ガーッと猪突猛進で、周りが見えんなってしもうて
カメラも速記も、次郎の趣味をあんなに熱心に引き継いでくれるらあて、私もうれしいがです

次郎さんが好きになったもんやき、のぶも興味があるがですろう
.....けんど、のぶさんはまだ若いき…若松の家には縛られてほしくないがです

節子さん…
実は、大阪におる長男の家に主人と行くことにしたがです。長男の所には孫が五人もおるので

それは賑やかでえいがですね
はい…やき、のぶさんも気兼ねのう、幸せになってほしいがです。羽多子さんからそう伝えてください
節子は焼け野原を見渡してつぶやきます。
焼け野原に、もう建物が…みんな、たくましいねえ

新しい時代がやってくるがですね
焼け野原には、昨日までなかった新しいバラックが、また一つ増えています。
新しい時代をどう生きるか。誰もが必死にもがきながら、その問いと向き合っていたのでした。
【あんぱん第63話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説:次回放送
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64話 6/26(木) 高知新報
65話 6/27(金) 新しい人生
あんぱん第63話:筆者の見解

いえ~ぃ
放送後に記載していきまーす!