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【べらぼう34話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!9月7日放送(2025年大河)

【べらぼう34話】ネタバレとあらすじを吹き出しで解説!9月7日放送(2025年大河)
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2025年NHK大河ドラマ「べらぼう」の第34話(9月7日放送)ネタバレ&あらすじ読みやすい吹き出し形式で記載します!

松平 定信(賢丸)

世を正す!

べらぼう全話を吹き出し形式で読みやすくご紹介しています!

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目次

べらぼう34話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:褒美

新之助の死の数日後、三浦が蔦屋を訪れ、下手人について知らせてくれた。

蔦重

では、あれは何者かは分からず

三浦(田沼の側近)

長谷川殿から事の知らせを受け、身元を調べさせたのだがなぁ

蔦重

私が生け捕りにできましたなら

臍を噛む蔦重に、三浦はかぶりを振って言った。

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三浦(田沼の側近)

あの手の者は捕まれば自ら命を断つのが常、気にするな。それより、当分のあいだ口にするものには気をつけたほうがよいぞ

蔦重

口にするもの。…あ!

そう言えば新之助が、刃に毒が塗ってあったかもしれぬと言っていた。

三浦(田沼の側近)

町方のそなたをさほど深追いするとも思えぬが、しばらくはな。…しかし、とうとう巻き込んでしまったな

私は自ら巻き込まれにいったようなものにございますので

三浦(田沼の側近)

まあ、それはそれとし、こちら打ちこわしの折の礼だ

帯に巻かれた小判がスッと差し出される。

中身は五十両もの大金だ。

蔦重

か、かように!いただきすぎではございませんか?

小判十両で首が飛ぶ、すなわち小判十両盗んだら死刑になると言われていた時代である。

三浦(田沼の側近)

そなたの働きに殿は満足しておられる。遠慮するな

蔦重

では、ありがたく

と頂戴しつつ尋ねる。

蔦重

ところで、いつ田沼様はご老中にお戻りになられますので?打ちこわしをお収めなさるなど、たいへんなお手柄でございましょう

蔦重にしてみればごく自然な問いかけだったが、なぜか三浦は

三浦(田沼の側近)

いつ頃かのう

と苦笑いで答えた。

べらぼう34話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:新しい老中

三浦を見送ったあと、蔦重が試しげに首を傾げているので、ていが

てい

気になることでもおありで

と顔を覗き込んでくる。

蔦重

うん、まぁ

と濁していると、みの吉が出先から戻ってきた。

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旦那様!女将さん、これ!

と二つ折りにした読売を差し出す。

受け取って中を見た蔦重は目を疑った。

蔦重

新しいご老中…なんで田沼様じゃねぇんだよ!

べらぼう34話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:圧倒的存在感

天明七年六月十九日、松平定信がいきなり老中首座に抜擢された。

新しいご老中だよ!ごぼう抜きのお取り立て!吉宗公のお孫様だ!

市中の各所で読売がやかましく売り歩かれ、人々は先を争って群がった。

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人の群れの中には魚を天秤棒で売り歩く権手振りの男までいる。

見返りさん

まだ三十になったばかりだってさ!

読売を買った長屋の女たちが興奮して話す。

定信の華々しい登場は、圧倒的存在感をもって世間に迎えられた。

ある時は、大工の親方と手下が仕事の合い間の話題にした。

若えのに政の腕がいいんだってな

読売を手にした手下が

白河じゃ飢えて死んだヤツいないらしいですよ

と教えると、親方は水売りを手招きしつつ、安堵して言った。

んじゃあもう江戸も二度とおまんまにありつけねぇってこたねぇな

また別の日には、茶店で商店の女将さんたちが読売を脇に置き、夢中になって話した。

柔術で大きな熊を倒したんだって!

知ってるよ、五つの時には「論語』を誦んじたんだろ?

違うね、生まれてすぐって話だよ!ねぇ!

と後ろの席で団子を食べている老婆を巻き込む。

定は、さしずめ現代の「アイドル」か「推し」といったところだ。

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ともあれ、打ちこわしから間もなくの「吉宗公のお孫様登場」。

疲弊していた庶民はこの明るい話題に飛びつき、定信について報じた読売は市中にあまねく行き渡ったのである。

まさかこのお方がこうなろうとは、御年は若し、末頼もしく思うものは松平越中守ー

白河松平家の上屋敷。その一室で読売を読み上げているのは、幼少より定信に近待している腹心の水野為長である。

読売に提灯持ちをさせたのは大当たりでございましたね。もはや吉宗公のお孫様ではなく、吉宗公の生まれ変わりとまで言われておりますよ

一方、定信が読んでいるのは世間の噂/水野が隠密らと江戸市中を見聞し世評をまとめた報告書だ。

完璧主義の定信は、市中城中で起こる出来事をもれなく把握すべくつとめている。

と、定信が報告書の一節に「む」と目を留めた。

松平 定信(賢丸)

私が莫大な賄賂を贈り老中になったのだろうと言っておるこの者。素性を確かめておけ

水野が「聞いたか」と庭に目配せする。

そこには棒手振りの男、水売りの男、茶屋の老婆が控えていた。

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皆、定信配下の隠密である。

一同はうなずき、目にも留まらぬ素早さで闇に消えた。

定信は

松平 定信(賢丸)

これを読売に

と机に置いてあった書面を水野に渡してのたまった。

松平 定信(賢丸)

私の世直しの第一歩を記したものだ

吉宗公も舌を巻く自己演出、今で言うセルフプロデュースというやつである。

この定信贔屓の世間の風潮は、蔦屋にも影響を及ぼした。

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店の前を通りかかった男たちが「ここって田沼の手先なんだろ?」「今どき流行んねぇよな」と悪口を言いながら歩いていく。

かと思えば、母娘連れの「百姓の直訴、籠から降りて聞いたんだってね」「越中守様ってお優しいのねぇ」という定信への惜しみない称費が聞こえてくる。

蔦重は店先で仁王立ちになり、腕組みをして通り過ぎていく人たちを睨みつけた。

気に食わない。

何から何まで気に食わない。

その様子を見て、つよが言う。

あんたもひとつ、錦絵でも出しちゃどうだい?越中守をうんと男前に描いてさ

すかさず、みの吉が

黄表紙はどうです?素性を隠した越中守様が大暴れ!

と乗っかり

そりゃ売れそうだね!

とつよは満面の笑み。

蔦重はますますもって面白くない。

蔦重

うさんくせえと思わねぇのかよ。あのふんどし野郎

ふんどし野郎?

蔦重

打ちこわしを収めたのは田沼様。それをさもテメエが収めたような面してご老中んなったんだろ。人のふんどしで相撲とったふんどし野郎じゃねぇか

蔦重が定信をこき下ろしていると、

てい

なれど、打ちこわしを引き起こしたのもまた田沼様かと

という声が割って入った。

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寺に出かけていたていが、いつの間にか戻ってきている。

てい

己で引き起こしたものを己で収めた。それはお手柄ではなく、帳尻合わせをしただけと見なされたのではないでしょうか

蔦重

かもしんねえけどよ

少々弱気になった蔦重に、ていが持ち帰った読売を差し出した。

てい

ご老中から新たなお達しがあったようです

黙って受け取り、仏頂面で目を通す。

蔦重の両脇から、つよとみの吉も読売を覗き込む。

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そこには、せんだって江戸城の黒書院で、定が老中や若年寄たちにぶった演説の内容が書かれていた。

「賢明なる各々方に今さら言うまでもないが、今、この国は『田沼病』にかかっておる!
『田沼病』とは「容侈(贅沢)』にやたらと憧れる病である。
「侈」をしたいがために武家は恥を忘れ賄賂をもらうことに血道を上げた。
商人は徳を忘れ己が儲けることばかり考え、百姓は分を忘れ田畑を捨て江戸に出てきた。
上から下まで己の欲を満たすことばかり考え、わがまま放題にふるまった。その行き着いた先が先日の打ちこわしである。

『田沼病』は恐ろしい病だ。人の心を蝕み、やがてそれは世の成り立ちさえ脅かす。
これを治すための薬はただ一つ。
万民が『質素倹約』を旨とした享保の世に倣うことである!
上下うち揃って倹約につとめ、遊興に溺るることなく、それぞれの分を全うすべくつとめるべし。
武士は文武につとめ世を守り、百姓は耕作につとめ世を支え、そのほかの者は世に尽くすべし!さすれば世は万民にとり住みよいものとなろう!」

上段に座る家斉の傍らで語る語る。

得意絶頂の定信をよそに、治済はあくびを噛み殺した。

定信と民草はせいぜい質素倹約に励めばよい。

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自分とは無縁の遠い国の話である。

だが、良き庶民であり商人である蔦重は違う。

読売を読んで怒り心頭に発した。

蔦重

やっぱりとんでもねぇ野郎だな、ふんどしは

ところがていは、

てい

倹約に励み分をわきまえ働く。私には至極真っ当なことをおっしゃってるように思えますが

と定信の肩を持つ。

つよも

そうだよねぇ

と大きくうなずく。

蔦重

…正気で言ってんのかよ

蔦重が驚き呆れていると、まるで話を呑み込めないみの吉が、

逆に旦那様はどのあたりが正気でないと

と聞いてきた。

蔦重

こいつは世のため死ぬまで働け遊ぶな贅沢すんなって言ってんだよ?んなのどうとったって正気の沙汰じゃねぇだろうが!

声を荒らげる蔦重に、ていは

てい

お言葉ですが、働くな死ぬまで遊べ贅沢しろでは世は成り立ちませぬかと

といつもと変わらぬ正しい口調で論破してくる。

蔦重

…へえ。へえ、じゃあ、おていさんは死ぬまで働き詰めでいいんですか?

放蕩の末、身を持ち崩すよりはましかと存じます

蔦重

じゃあさ!

という蔦重の反駁を制するように、ていが口を開く。

てい

派手に遊び回る方を通だの粋だのともてはやす。そもそも今までの世がとち狂っていた!

ピシャッと言い切り蔦重を生ませ、

てい

…と、皆様、言っておいででした

と締めくくった。

蔦重

皆様って、そいつらどこの誰様なんだよ!

ていは答えるまえになぜか眼鏡を外し、

てい

世間様にございます!

とじっと蔦重を見つめてくる。

その目力が強いのなんの。

蔦重

…なんだよ。なんで眼鏡取るんだよ!

そのうえ蔦重は眼鏡を外したていの美人顔が大の苦手ときて、早くも劣勢である。

てい

旦那様、明鏡止水にございます

蔦重

なんなんだよ、それ

てい

新しいご老中のお考えは極めて真っ当で皆は喜んでいる。まずはその世のあるがままを受け入れる、それは本屋にとり大事なことではないでしょうか!

ていは蔦重の図星をズバズバ突きまくってから、しれっと眼鏡をかけた。

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べらぼう34話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:売れっ子彫師の豪華本

次郎兵衛(蔦重の義理の兄)

で、喧嘩になっちまったのかい

数日後、蔦屋にやってきた次郎兵衛を相手に、つよは

そうなんだよ

とため息をついた。

旦那様は死んでも倹約なんかしないって言うし、女将さんは躍起になって倹約しだして

と店先に視線を転じる。

ていがゴミの中から傷んだ筆を取り出し、

てい

まだ使えますかと。

と小僧に圧をかけている。

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書き損じの紙、青菜のクズ、とにかく一事が万事あの調子なのだ。

次郎兵衛は「論話」をめくりながら、

次郎兵衛(蔦重の義理の兄)

重三は意固地な性質じゃないんだけどねぇ。田沼様への肩入れかね

と首を傾げた。

ちなみに「論語」は文字どおりめくっているだけである。

うちは田沼贔屓って見られちまってるし、今はよけいなことしないほうがいいと思うんだけどね

次郎兵衛(蔦重の義理の兄)

あいつ何やろうとしてんの?

次郎兵衛は昔っから、義弟の頭の中がまるで想像できないのである。

さて、当の蔦重は、とある料亭の座敷にいた。

蔦重

いいでしょう。見惚れるでしょう?

蔦重の呼びかけに集まった狂歌師たちは、植物や虫が描かれた歌麿の写生絵にもれなく感嘆のため息をついている。

蔦重

これをとびきり豪華な狂歌絵本にしようと思ってんですよ!いい紙いい顔料で金銀雲英も使って、彫は藤一宗さんで!

藤一宗!

一同、腰を抜かさんばかりに仰天する。

よく受けてもらえましたね!

藤一宗と言えば売れっ子中の売れっ子彫師、浮世絵師の息子である宿屋飯盛は大興奮だ。

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蔦重は人差し指と親指で輪っかを作り、

蔦重

こいつは相当かかりましたけどね

と茶目っ気たっぷりにニヤリとしてみせる。

蔦重

けど、倹約しろって出たばっかりだろ。そんな豪華な本、買ってもらえんのかい?

狂歌三大家の一人、朱楽菅江は懐疑的である。

蔦重

後約なんて三日で飽きまさね!年明ける頃にはもう、貯まっちまった宵越しの銭を使いたくてうずうずしてまさ

ま、江戸っ子は三日法度か

とは世事に長けた元木網。

三日法度とは、公儀の下した命令や掟が厳正に守られるのは最初だけで、すぐに緩んでしまうという意味だ。

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木網の妻の智恵内子が

で、お題は何にすんだい?

と乗り気になったところへ、四方赤良こと大田南畝がやってきた。

べらぼう34話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:虫の歌

おお!赤良先生!遅かったねぇ

蔦重がまたふざけたこと考えててさ

と狂歌師夫婦が歓迎するも、南畝は何やら顔色が冴えない。

大田 南畝

.....俺はもう狂歌も戯作もやめる。筆を折る!

南畝の二度日の断筆宜言である。

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一度目同様、蔦重は本気にしない。

蔦重

またまたぁ、今度は何があったんです?

みほざきにやめてとでも言われましたか

と菅江もほかの面々も笑って受け流す。

大田 南畝

俺は罰せられるかもしれんのだ!

南敵の悲壮な叫びを聞いて、一同はやっと事の重大さに気づいた。

大田 南畝

お偉い方に折り入って話があると呼ばれてな…

南敵は、その時の様子を話し始めた。

大田直次郎。別名、大田南畝、あからあからと子どもまで知る四方赤良であるな

お偉方の一人、陸奥泉藩主の本多忠等が言った。定信の老中就任と同時に若年寄に任じられた、定信派の大名である。

大田 南畝

.....お恥ずかしい話にございますが、小緑ゆえ文筆にて糊日を凌いでおりました。なにとぞご寛恕いただければ

事情は存じておる。そなたの歌、文、詩、ふざけてはおるが深い学識に裏打ちされたものだと越中守様も仰せじゃ

大田 南畝

過分なお言葉、ありがたく存じまする

ゆえにひとつこちらを見てほしいのだが

と紙に書きつけた狂歌を差し出す。

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大田 南畝

『世の中に蚊ほどうるさきものはなし、ぶんぶといふて夜も寝られず』。なかなかにお上手にございますな。文武と蚊の羽音をかけられたので

…これはそなたの作だと噂になっておる

南畝は焦った。

大田 南畝

ち、違います!え、私はてっきり本多様のお歌かと

わしがかような戯歌を作ると申すのか!

大田 南畝

いえ!その!しかし、その歌はまことそれがしの作ではございませぬ!私はめでたい歌を詠むことを信条としております。人様を膨める歌は決して詠みませぬ!

だが、この歌をうまいと評した

もう一人の定信派の大名、三河吉田藩主の松平信明は初めから難詰口調である。

それは越中守様をぶんぶとうるさい蚊と思ってはおるということであろう。その心根は由々しきものと断ぜざるを得ぬ

大田 南畝

一そ、そんな

理不尽極まりない決めつけだ。処遇については追って沙汰をすると言われ、南畝は呆然とするばかりであった。

蔦重

そりゃホントの話なんですか?

蔦重は半信半疑だ。

大田 南畝

嘘をついて俺になんの得がある!

蔦重

だって戯歌一つで処罰って。そんなことしていったいなんの得が

見せしめ、とかですかね

と飯盛。

今までのようにふざけたらお縄になるぞ、とか?

菅江が真っ青になった。

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こ、これからは狂歌詠んだら咎められるかもしんないってことか?

狂歌界の巨頭はあんがい気が小さい。

蔦重は

蔦重

まさか、然様なことにはなりませんでしょう

と笑い飛ばした。

木網も

そうそう、たかが虫の歌…

と言いかけて、次の瞬間ハッと口をつぐんだ。

蚊の歌で咎められたのだよな

と絶望の色を漂わせる菅江。

変幻自在に言葉を操る狂歌師一同が、揃いも揃って言葉を失くしてしまったのであった。

べらぼう34話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:二度目はごめん

蔦重

ふんどしめ、一生ふんどしがとれねえ呪いにかかっちまえってんだ

料亭からの帰り道、蔦重がぶつぶつ言いながら歩いていると、読売の周りに人が群がっていた。

我らが越中守様がやってくださったよ!田沼の悪党どもをやっつけてくださったってさ!

読売を買った江戸っ子たちは

田沼一派を成敗だって!

ひやあやるねぇ!

ざまぁみろだよ!

と大いに沸き立っている。蔦重は慌てて読売を一部買い、人垣を抜けて目を通した。

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蔦重

田沼派の不正役人を一斉処罰…

蔦重は愕然とした。

その筆頭に、勘定奉行の松本秀持と、その配下の勘定組頭である土山宗次郎の名前が上がっている。

土山のところにいる議はどうなるのか。

急ぎ吉原に行き、大文字屋に事の次第を確かめねば。

ひとまず店に戻ってみると、当の大文字屋が蔦重を待っていた。

蔦重

カボチャさん、これ!土山様が処罰って!

2代目かぼちゃ

そうなんだよ。しかも土山様、逐電しちまったんだよ!

どうやら平秋東作も一緒に逃げているらしい。

蔦重

送電って、なんで

2代目かぼちゃ

分かんねえけど。逐電するほどの罰が下りそうだってことじゃねえかな

命を落とすかもしれないということか…蔦重は背筋がゾッとした。

蔦重

一けど、けど、土山様はもうすでに一度罰は受けてやしませんでしたか?

2代目かぼちゃ

だからこりやもう「見せしめ」だよ

蔦重はごくりと唾を呑み込んだ。飯盛の言ったことが、現実に目の前で起こり始めている。

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二人の話を聞きつけて、つよとていがやってきた。

ねぇ、これまさかうちにまで累が及ぶような話じゃないよね

つよが不安がる。

蔦重

んなことあるかよ。俺や土山様とは歌詠んでただけだ

てい

なれど、土山様の汚れたお金で共に遊興に耽ったとも言えますよね

ていは歯に衣着せぬ言い方をして蔦重を糾弾する。

まるで悪人扱いだ。

てい

それを罪とし、『見せしめ』にということはあり得るのではないでしょうか

蔦重

…なに他人事みてえに言ってんだよ。おていさんはこの店の女将じゃねぇのかよ!

てい

だからこそもっとも悪いことを申し上げております!私は一度店を潰しております、二度目はごめんですから!

蔦重はグッと詰まった。

ていはていで、店を守ろうと必死なのだ。

てい

お気持ちは分かります。ですが、今は己の気持ちを押し通す手ではなく、店を守る手を打っていただきたく!

頭が冷えてみれば、ていの言い分はもっともなのであった。

べらぼう34話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:意次との別れ

その夜、蔦重は部屋に最近の読売を広げて考えた。

蔦重

明鏡止水。世のあるがまま

町民たちは田沼派の処罰を喜び、南畝は戯歌で罰されると恐れおののく。

蔦重

皆が喜ぶのは、ふんどしを上げ、田沼様を下げるもの。下げることは許さねぇ

蔦重がいっぱしの書肆になることができたのは、意次の作った自由な空気の中で江戸文化が花開いたからだ。

これまでのさまざまな出来事が思い起こされる。

源内との出会い、新たな才能を持つ作家や絵師たちとの本作り、日本橋への進出、そして意次との関わり…。

蔦重にとっては、どれもこれも幸せな思い出なのだった。

田沼 意次

何かあったか!ありがた山!まさかそなたまで何か累が

部屋に入ってくるなり、意次は蔦重を案じた。

蔦重

いえ、然様なことでは

田沼 意次

そうか。何かあるなら遠慮なく申せよ。今となっては力となれるかどうかも怪しいが

こんなに人情味のある意次が、なぜ世間では蛇蝎のごとく嫌われるのか…。

浅間焼けや大洪水、凶作に見舞われなければ未曽有の大飢健になることもなく、田沼時代は今も隆盛を誇っていただろう。

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だが、起きたことに「たられば」を語っても意味がない。

蔦重

田沼様。私は、先の上様のもと田沼様が作り出した世が好きでした。皆が欲まみれでいい加減で。でも、だからこそ、分を越えて親しみ、心のままに生きられる隙間があった。吉原の引手茶屋の拾い子が日本橋の本屋にもなれるような

俺もお前と同じ成り上がりであるからな

と意次は苦笑を浮かべる。

田沼 意次

持たざる者には住み良かったのかもしれぬ。けれど、それは持てる側からすれば、住みづらく憤懣やるかたない世であったはずだ。今度は、そのお方らが正反対の世を目指すのは、まぁ、当然の流れだ

蔦重

田沼様、私は書をもってその流れに抗いたく存じます。最後の田沼様の一派として

一晩中考えて考えて、考え抜いた末に蔦重は決心した。

蔦重

田沼様の世の風を守りたいと思います。ただ、そのために田沼様の名をさらに貶めてしまうかもしれません。いえ、貶めます。そこはお許しいただけますでしょうか

足軽の出の元老中と吉原者の本屋は、しばらくのあいだ無言で見つめ合った。

田沼 意次

…『許さぬ』などと言えるはずがなかろう。そんなことを言えば、あの世から源内が雷を落としてこよう

意次の声は震えていた。

田沼 意次

好きにするがよい。自らに由って『我が心』のままに

蔦重

田沼様…ありがた山のとんびがらすでございます!

田沼 意次

こちらこそ…かたじけ茄子である!

蔦重は、田沼意次という人間が本当に好きだった。

意次と一緒に部屋を出た蔦重は、ふと廊下で足を止めた。

蔦重

あれは何をしておられるので

庭で家中の者たちが折り畳んだ紙を木箱に入れている。

田沼 意次

家中の役目を、皆の入れ札で決めてみようと思うてな

蔦重

皆で入れ札にございますか!

田沼 意次

うむ。誰になんの役目を頼むというのは上の者が決めるわけだが、別に皆の考えで決めてもよいのではないかと思うてな。これを国をあげてやれば、面白いことになると思わぬか?世が引っくり返るかもしれぬ

蔦重

…田沼様ってなぁ

三浦(田沼の側近)

べらぼうでござろう?

いつの間にやらやってきた三浦だ。

意次に「殿」と耳打ちする。

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意次はうなずき、蔦重に

田沼 意次

では、ありがた山。すまぬがここで。楽しみにしておるぞ

と穏やかに微笑んで去っていった。

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本多忠等が沙汰を下しにきたとは知る由もなく、そしてこれが見納めになろうとは思いもせず、蔦車はその場で意次と三浦を見送った。

鬼才・平賀源内を友とした政治家・田沼意次は、自らも「はつめいの人」とも呼ばれたと伝えられている。

進取の気性に富み、新参者や民間の意見を積極的に活用し、最後まで新しき政の仕組みを考え続けた人生であった。

べらぼう34話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:屁だ!

その夕方、蔦屋の座敷に明誠堂喜三二・恋川春町ら作者、朱江菅江・元木網ら狂歌師、動政・政演・政美の北尾一門をはじめとする絵師たちが一堂に会した。

蔦屋の主軸を担うこの面々、得手勝手に話を始め、なかなか口が止まらない。

事情を知らされていないていとつよ、みの吉は、なんの集まりだろうかと訝りながらとりあえず茶を出した。

歌麿を見つけたつよが

ねぇ、これなんなんだい?

と聞く。

歌麿(唐丸)

俺もよく分かんねぇんです。蔦重がとにかく話があるから来いって

そこに蔦重が現れた。

大田南畝を連れている。

蔦重

皆様、お待たせいたしましたー!

おおっ!赤良先生!

狂歌師たちの視線がいっせいに注がれる。

断筆宣言した南敵はバツが悪いったらない。

大田 南畝

やはり帰る

蔦重

聞くだけ、聞いてくださるだけで構わねぇですから、ね

すかさず智恵内子が

先生はここ!ここ、ね!

と南畝の座る場を空ける。気の進まぬ様子ながら南畝が座に加わったのを見届けると、蔦重は一同に向き直った。

蔦重

皆様、今日はお運びいただきありがた山にございます

朋誠堂 喜三二 (平沢)

そうだよ。改まってなんの話だい蔦重

と喜三二。

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唐来三和が

悪いけど、金ならねえよ

と混ぜっ返し、政演が

北尾 政演

え?皆で吉原行くんですよね

と悪ノリして皆を笑わせる。

蔦重

楽しいですよねぇ、ふざけるってなぁ

蔦重は、化け物級の才能を持つ面々を見渡しながら言った。

蔦重

けど、俺や、これから先はふざければお縄になるような世が来るんじゃねぇかって思ってます

一人残らず笑顔が消えた。

蔦重は逆に笑みをたたえつつ、深刻にならぬよう話を続ける。

蔦重

新しいご老中、私や「ふんどしの守」って呼んでんですが、そのふんどしが言うには、万民、倹約を心がけ遊興に溺れず分をわきまえ、つとめろと。そうすりやあ良い世になるって話でさ。
真っ当だ、正しい、ごもっとも。けど、その正しさからはみ出るやつは許さねぇ、戯歌一つで沙汰を待てなんてなぁ、まぁ、いただけねぇと思うんでさ

当事者の南畝はもとより、狂歌師一同ドキリとする。

蔦重

そりゃいくらなんでも野暮がすぎる。そう思いませんか?先生方

確かに、粋なやつのやるこっちゃねぇな

真っ先に賛同したのは、多くの弟子を持つ浮世絵師の勝川春章だ。

蔦重

まあ、粋だの野暮だのふんどしにとっちゃどうでもいいことなんでしょ。おそらく世の大方にとっても。その証に世の大方はふんどしのやることなすこと大喜びだ!ふんどしについてきゃテメェらに良い世を作ってくれると信じてる!けど…俺にはどーもそりゃまやかしにしか思えねぇんでさ

春町が「まやかし?」と聞き返す。

蔦重

だってですよ。倹約を心がけ遊興に溺れず分をつとめろってのは、裏を返しや贅沢すんな遊ぶな死ぬまで働けってことじゃねぇですか。そんな世、誰が楽しいんです?白えんです?面白いのはただ一人だけ、世をテメェの思う形にしたふんどし野郎だけじゃねぇですかい?

その場にいた全員が気づかされた顔になる。

ていにとっても、そこは盲点だった。

蔦重

俺は、この先待ってるのはふんどし以外はちいとも面白くねぇ世の中だと思ってまさ。ふざけることも遊ぶこともよしとされねぇ、正しくて厳しくて息の詰まるような。俺やそんなのはごめんだし、遊ぶななんて言われちゃウチの商いは上がったりやのカンカン坊主…だから、俺やこの流れに書をもって抗いてえと思います

蔦重は顔から笑みを消し、一人ひとりに真剣な眼差しを向けた。

蔦重

なんで、どうか皆さん俺に力をお貸しくだせぇ!

ガバッと頭を下げる。

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が、いきなりそんなことを言われても、皆、是か非かの判断がつかない。

喜三二は

朋誠堂 喜三二 (平沢)

ど、どうだろう、まぁ

と動揺し、政演は性懲りもなく

北尾 政演

吉原でしきり直しましょ!

と冗談で逃げようとする。

そんな二人をよそに、春町は大真面目に蔦重に問うた。

書をもって、いったいどんな書をもって抗うのだ

蔦重は、待ってましたとばかりに顔を上げた。

蔦重

へぇ、ふんどしのご政道をからかう黄表紙を出してぇと思ってまさ

ニヤリとする蔦重に、一同打ち揃って声を失った。

なんと大それたことを言いだすのか。

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蔦屋重三郎という男には毎度驚かされるが、これほど度肝を抜かれたことはない。

大田 南畝

ありえぬ!御公儀をからかうなど首が飛ぶぞ!

とんでもないと南畝が目を剥く。

そもそもお上をネタにすることすら禁じられてなかったか?

と三和。

蔦重

確かに建前はそうなんですが。だとするとコイツが野放しにされてるのは不思議じゃねぇですか?

と用意しておいた読売を広げて見せる。

蔦重

ここんとこ、読売はやたらふんどしやその政のことを書くようになった。しかも、読売とは思えねえほどネタが確か、こりゃいってぇ

すぐに宿屋飯盛が反応した。

あ!お上がネタを漏らして書かせてる?

蔦重

ご名答!ちょいと調べてみたら、案の定ふんどしがやらせてましたさ

しかしそれは頼まれておるわけで、ネタにするのとはわけが違おう!

下級とはいえ南故は幕臣だ。

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幕府に盾突くわけにはいかない。

蔦重

仰せのとおり!でも、その黄表紙が田沼様を叩くものでもあるならどうです?

南敵もほかの面々もエッと目を見開いた。

斜め上を行く蔦重の発想に頭が追いつかない。

蔦重

テメエの良い噂を金払って書かせるようなヤツですよ。極悪人田沼を叩いて、ふんどしの守様を持ち上げるもんだったら、これ幸いと見逃すんじゃねぇですかね?

つよが横から

しかも売れそうだね!そりゃ!

と威勢のいい声を放つ。

蔦重

おう!そこも狙いよ!

ていは密かに感動し、そして密かにうなずいていた。

やはりこの人は、常人にはとうてい思いつかぬことを考える。

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さらに凄いのは、それを実行してしまうことだ。

けど、ふんどしを持ち上げるって、からかうんじゃありませんでしたっけ

疑問を口にする政美に、師である重政が答える。

北尾 重政(絵師)

一見持ち上げてると見せ、その実、からかうということじゃないか?

蔦重

さすが重政先生!一つにはそういう向きの黄表紙を出してぇんです。もう一つはこれです

蔦重はドン!とばかりに歌麿の絵を皆の前に掲げた。

蔦重

倹約ばやりの世の中に目玉が飛び出るほど豪華な狂歌絵本を出します!

歌麿(唐丸)

その絵、そうなるの?

何も聞かされていない歌麿が素っとん狂な声をあげる。

蔦重

ってことで、南畝先生

と蔦重が話を振るも、南畝は寄せつけまいとするように腕組みをして目を閉じ、

大田 南畝

俺はやらぬぞ。やらぬと言ったはずだ

と断固拒否の姿勢を崩さない。

蔦重

俺は贅を尽くしたもんが作りてえんです。贅沢すんなって言われても欲しくて欲しくてたまんなくなるような。けど、四方赤良の狂歌がねぇ狂歌本はどうやったって贅を尽くしたとは言えねぇです。どうか一首、寄せてもらえませんかね?

南畝は答えない。

答えないが、否とは言わない。

蔦重

俺や狂歌ってなぁ素晴らしい遊びだって思ってます。意味もねぇ役にも立たねぇくだらねぇ、ただただ面白えだけだ。これぞ無駄、これぞ遊び、これぞ贅沢!しかも身一つでできる心の贅沢だ。だから上から下まで遊んだ、分を越えて遊べた。それが四方赤良が生み出した「美明の歌狂い」です

南畝の目がパッと開いた。

そうとも。

金も力もない者たちが、心のままに戯けて何が悪い。

蔦重

俺はそれを守りてえと思ってますよ。先生はどうですか?

返事の代わりに、南畝は歌麿の峰と毛虫の絵を手にして即興の歌を口にした。

大田 南畝

…毛をふいて傷やもとめんさしつけて君があたりにはひかかりなば

「毛虫に寄せる恋」と内子がすぐさまお題をつけ、木網と管江が

毛虫が勢い込んで夜這いをしたとこで振られちまうよなってとこですか

綺麗事をひっぺがして、お前の本性を暴いてやる、とも、とれますね

とそれぞれ解釈する。

大田 南畝

屁だ

覚悟を決めた南畝が言う。

大田 南畝

戯歌一つ詠めぬ世など…屁だ!!

いつか上野でふざけたように、一同は

「屁、屁、屁、屁」

と踊り始めた。

べらぼう34話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:魂に相談

意次には、さらに二万七千石の没収と構良城取り壊しの厳しい沙汰が下された。

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意次を叩けば叩くほど民は喜び、定信の評判は上がるという仕組みだ。

ぶんぶしゅっせい

そんななか、定信は「文武出精」という政策を打ち出した。

大田 南畝

今、ふんどしは文武に秀でた者を取り立てようと、人を探しておるのだ

案思を出そうと蔦屋に集まった喜三二、春町、政演に南畝が説明する。

それで見つかっておるのか?文武に秀でた者は

春町に聞かれた南畝は笑いをこらえきれず、クックッと合い間に声を満らしながら、

大田 南畝

それが、文にも武にも通じぬ、ぬらくら侍ばかりって話で

朋誠堂 喜三二 (平沢)

皆、遊び呆けておったわけだからなぁ

などと自分を棚に上げる喜三二。

蔦重は

蔦重

それ、いいですねぇ

と大いに笑った。

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数日後、高重は歌麿と共に狂歌絵本の潤出を持って石燕の家を訪れた。

鳥山 石燕

ちっぽけな虫の恋をお前キンキンに。粋狂だねぇ

石燕は子どものように目を輝かせ、楽しそうに摺出をめくっていく。

蔦重

へへ。ところで先生、一つお願いがございまして。こりや歌麿の門出ともなる本なんで、先生に本に載せる祝いの言葉を頼みてぇんです

歌麿も

歌麿(唐丸)

お願いできますか?

と膝を揃える。

鳥山 石燕

こりゃあ、ちょいと、硯の魂に相談しねぇとなぁ

いかにも石燕らしい返事が返ってきて、蔦重と歌麿は顔を見合わせて笑ったのだった。

べらぼう34話のネタバレとあらすじを吹き出しで解説:からかい本

その十二月、土山宗次郎は公金横領の罪にて斬首。

姜の誰神は大文字屋に押込となった。

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松本秀持は、その監督不行届の罪にて百石没収のうえ、逼塞を命じられた。

そして、田沼派への粛清がいまだやまぬ中で迎えた、天明八(一七八八)年の年明けー。

ご政道をからかった『文武二道万石通』『時代世話二挺皷』『悦贔屓蝦夷押領』の黄表紙三冊と、かつてないほど豪華な狂歌絵本『画本虫撰』が蔦屋の軒先を飾ることとなった。

べらぼう次回放送

次回のべらぼうネタバレ第35話はこちら

第33話 | 第35話

べらぼう | ネタバレ吹き出しあらすじトップペ

べらぼうのネタバレとあらすじ:一覧

2025年9月

【べらぼう】ネタバレ&あらすじ 吹き出しで最終回まで読みやすく解説
るるプレス

【べらぼう 9月】あらすじ一覧

第34話 9/7(日) ありがた山とかたじけ茄子
第35話 9/14(日)間違凧文武二道
第36話 9/21(日) 鸚鵡のけりは鴨
第37話

べらぼう34話:筆者の見解

見返りさん

放送後に記載いたします~!

大河ドラマ べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~ 蔦屋重三郎とその時代 (TJMOOK) [ 鈴木 俊幸 ]

↓↓↓

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