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【べらぼう】青本と赤本の違いは何?江戸時代の人気書物を分かりやすく解説

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江戸時代には、多くの絵入りの書物(草双紙・くさぞうし)が出版され、庶民の娯楽として親しまれました。

その中でも、「青本(あおほん)」と「赤本(あかほん)」は特に人気があったジャンルです。

見返りさん

大河ドラマ「べらぼう」の中でも
赤本や青本の話が出てきましたね~

しかし、この二つには明確な違いがありました。

本記事では、青本と赤本の特徴内容の違い、そしてそれぞれがどのように発展していったのかを分かりやすく解説します。

この記事でわかること
・青本と赤本の違いについて
・江戸時代の人気書物を分かりやすく解説


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目次

赤本とは?子ども向けの昔話や童話が中心

【べらぼう】青本と赤本の違いは何?江戸時代の人気書物を分かりやすく解説

赤本の特徴

  • 表紙の色が朱色や紅色
  • 対象読者:子ども向け
  • 内容:昔話・童話・伝説が中心
  • 絵が大きく、文章が少ない

赤本は、江戸時代の子ども向けの絵入り本のことを指します。

物語の内容は「桃太郎」「浦島太郎」「さるかに合戦」など、日本の昔話が中心でした。

見返りさん

今でもなじみのある物語ばかりですね~

現代の絵本のような役割を果たし、家庭で読み聞かせるための本としても使われていました。

代表的な作品

  • 西村重信画『桃太郎昔話
  • 一寸法師
  • かちかち山

これらの作品は、日本各地で伝えられていた昔話を基にしており、絵を見ながら楽しめるように工夫されていました。

見返りさん

伝統的な日本の昔話は赤本から来ていたなんて驚き!


青本とは?恋愛要素が増えた大人向け作品

【べらぼう】青本と赤本の違いは何?江戸時代の人気書物を分かりやすく解説

青本の特徴

  • 表紙の色:黄色や緑色(当時の青色)
  • 対象読者:大人向け
  • 内容:恋愛や色恋を描いた物語が中心
  • 絵と文章のバランスが取れており、より小説に近い

青本は、もともと赤本と同じように軍記物や昔話を題材にしていましたが、次第に大人向けの恋愛ものや人情話へと発展していきました。

特に、男女の色恋を描いた作品が多く、娯楽性が強いのが特徴です。

見返りさん

現代でいうところの、恋愛小説っていった感じかしら?

代表的な作品

  • 富川吟雪画『風流仙人花聟(ふうりゅうせんにんはなむこ)』
  • 八百屋お七物語

これらの作品は、現代の恋愛小説のような要素を持っており、当時の人々が楽しんで読んでいました


青本と赤本の違いを一覧で比較!

ここで、簡単に青本と赤本の違いを表で見てみましょう。

項目赤本青本
表紙の色朱色・紅色黄色・緑色(当時の「青」)
対象読者子ども向け大人向け
内容昔話・童話恋愛・色恋・人情話
文章量少なめ(絵が中心)文章が増え、小説のような形態に進化
代表作『桃太郎昔話』『一寸法師』『風流仙人花聟』『八百屋お七物語』

このように、赤本は子ども向けの昔話を中心とした書物であったのに対し、青本はより大人向けの恋愛や人情話に発展していったことが分かります。

見返りさん

子供向けが赤本、大人向けが青本ですね!


青本と赤本はどのように発展したのか?

【べらぼう】青本と赤本の違いは何?江戸時代の人気書物を分かりやすく解説

いきさつ

江戸時代の書物は、庶民の文化の発展とともに変化しました。

赤本は、江戸時代中期(1700年代前半)に流行し、子ども向けの物語として広く普及しました。

しかし、時代が進むにつれて、より刺激的な物語を求める大人たちの需要が高まり、赤本の内容が変化していきました。

この流れの中で、恋愛や色恋をテーマにした青本が登場し、大人向けの娯楽作品として人気を集めました。

その後、青本の内容はさらに発展し、より洗練された文学作品として「黄表紙(きびょうし)」や「読本(よみほん)」へとつながっていきます。

江戸時代の主な草双紙・読本の種類と特徴

名称本の内容作品例
赤本朱や紅の表紙。桃太郎・さるかに合戦など子ども向けの昔話や童話が中心西村重信画「桃太郎昔話」
黒本黒い表紙。歌舞伎や人形浄瑠璃といった芝居や、軍記ものなどのあらすじを材料にした内容烏居清满画「恋塚物語」
青本黄色(緑色)の表紙。内容は黒本と似ているが、やがて恋愛や色恋などに特化していった富川吟雪画「風流仙人花聟」
黄表紙黄色い表紙。大人向けにした草双紙で、物語性が高く、風刺をきかせた小説が多い恋川春町「金々先生栄花夢」
台巻(だいかん)短編である黄表紙を、数冊まとめて長編として販売。伝奇作品が多くなる柳亭種彦「偐紫田舎源氏」
洒落本会話を基調にした内容で、江戸の遊郭文化を舞台に男女の関係を細やかに描いた山東京伝「仕懸文庫」
人情本洒落本を長編化したもの。男女や家庭の人情と葛藤を描き、「泣本」といわれた為永春水「春色梅児美」
談義本町人文化をモチーフに、おかしみのなかに教訓をもりこむ。滑稽本へと発展した平賀源内「風流志道軒伝」
滑稽本談義本から派生。庶民の日常生活に根づき、会話による滑稽さを売りにした娯楽小説十返舎一九「東海道中膝栗毛」
読本草双紙よりページ数が多く、歴史を題材に勧善懲悪や因果応報を描く曲亭馬琴「南総里見八犬伝」
見返りさん

江戸時代の書物にはいろんな種類があったのね~


【べらぼう】青本と赤本の違いは何?江戸時代の人気書物を分かりやすく解説まとめ

江戸時代の人気書物「赤本」と「青本」は、それぞれ異なる読者層と目的を持つ書物でした。

  • 赤本は子ども向けの昔話・童話が中心で、絵が多く読みやすい
  • 青本は大人向けの恋愛・人情話が多く、文章量が増えてより物語性が強い
  • 青本は後に「黄表紙」や「読本」へと進化し、江戸時代の文学の発展に影響を与えた

現代の漫画や小説の原型ともいえるこれらの書物は、江戸時代の庶民文化の象徴ともいえる存在でした。

当時の人々がどのように本を楽しんでいたのかを知ることで、歴史をより身近に感じることができるでしょう。

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