脱炭素に向けた排出量削減の取り組みや、企業などへ温対法によって排出量報告が義務化されたことを受け、CO2排出量を計算しなければならない場面に直面することが増えています。
こちらの記事では、初心者でもできるCOS排出量の簡単な計算方法を解説したいと思います!
CO2排出量の計算方法はこれ
CO2排出量の計算式はこちらになります。
CO2排出量=活動量×排出係数×地球温暖化係数(※)
※地球温暖化係数=1となるため、実質の計算上は入れなくてもOKです。
※Scope2や3の計算の場合は、計算式が異なってくるため、環境省のサイトなどをご参照いただく事をお勧めいたします。
この計算式にある「活動量」とは
活動によってどれくらいのCO2が排出されるか
となりますが、具体的には、電気やガスやガソリンなどの使用量が挙げられます。
ではこの計算式上の「排出係数」とはいったい何を指すのでしょうか?
詳しく見ていきたいと思います。
CO2排出量の計算に使用する排出係数とは?
排出係数は
活動量の1単位あたりで、どれだけのCO2が排出されるか
を示す数値を指します。
排出係数とは排出原単位とも呼ばれています。
またこの排出係数は、燃料の種類やエネルギー供給源、輸送手段、廃棄物処理方法など細かく分類されており、それぞれ異なる値が設定されています。
また、随時数値は更新(年に数回程度)されます。
排出係数一覧
最新の排出係数一覧については、下記の環境省のページをご参照ください。
主な電力会社別排出係数
なお記事記載時点での、主な排出係数は以下の通りとなります。
電力会社 | 排出係数 |
---|---|
北海道電力株式会社 | 0.000541 |
東北電力株式会社 | 0.000471 |
東京電力エナジーパートナー㈱ | 0.000390 |
中部電力ミライズ株式会社 | 0.000459 |
北陸電力株式会社 | 0.000514 |
関西電力株式会社 | 0.000434 |
中国電力株式会社 | 0.000552 |
四国電力株式会社 | 0.000454 |
九州電力株式会社 | 0.000475 |
沖縄電力株式会社 | 0.000680 |
その他(電力会社が不明等) | 0.000429 |
※R4年度実績 R5.12.22 環境省・経済産業省公表より
電気以外の主なエネルギーの排出係数一覧
電力以外の主なエネルギーの排出係数は下記となります。
使用エネルギー | 排出係数 |
都市ガス | 0.00205 |
液化石油ガス(LPG) | 0.00229 |
ガソリン | 0.00229 |
軽油 | 0.00262 |
A重油 | 0.00268 |
灯油 | 0.00250 |
水道水 | 0.000239 |
※正式な計算の際は、必ず環境省のページから最新の排出係数をご参照ください。
CO2排出量の具体的な計算方法
計算式は分かったけど、具体的な計算方法も見てみたいわ…
それでは早速、具体的に計算をしてみましょう。
東京都内(東京電力エナジーパートナー㈱と契約)に住む一家の、2024年12月の自宅の電気使用量は324kWhでした。
これは、電力会社のオンライン上のマイページや、毎月ポストに投函されている電力会社からの電気使用量のお知らせの用紙などで確認することができます。
その場合の計算式は以下の通りとなります。
324(kWh)×0.000390(東京電力エナジーパートナー排出係数)=0.12636(t-CO2)
つまり、一家の2024年12月のCO2排出量は0.12636(t-CO2)となります。
CO2排出削減のためにできること
地球のために、なるべくCO2削減を心掛けたいところです。
私たちができることでは、このようなことが挙げられます
- 夏場の冷房の設定温度は28度、冬場の暖房の設定温度は20度にする
- 照明はなるべくLEDを使用する
- シャワーはなるべく出しっぱなしにしない
- エコな家電への買い替えを検討する
- 車の運転時には無駄なアイドリングはしない
できることから始めたいですね!
まとめ
脱炭素に向けた排出量削減の取り組みや、企業などへ温対法によって排出量報告が義務化されたことを受け、CO2排出量を計算しなければならない場面に直面することが増えていること受け、
こちらの記事では、初心者でもできるCOS排出量の簡単な計算方法を解説してまいりました!
難しい!と先入観を持ってしまいがちなCO2排出量の計算ですが、実際に計算してみると案外簡単にできることが分かりました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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